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blood02.

城に着くと雪刃は星悟と珱華をそれぞれ部屋へ連れて行き寝かせるとまっすぐに悠兎の部屋へと向かった。


「悠兎、起きてる?」

「雪刃か、起きてるよ。どうした?」

ドアを開け、雪刃を招き入れると雪刃をソファに座らせた。

「…今日、葉城颯真の姉の莉音(りおん)に会ったわ。」

「姉!?ヤツに姉がいたのか!?……それで、向こうはなにかしかけてきたのか?」

「私をいつでも殺せると言ってたわ。母様を殺し、神子の反乱を起こしたのは自分だ、とも。信じられないことだけれど魔血鬼を率いて今尚活動しているのを聞く限りだと私たちのことは知っているようね」

「颯真を殺したことの復讐、ってやつか。」

悠兎は少し黙ったあと雪刃をそっと抱きしめた。

「雪刃、珱華や星悟に稽古をつけよう。そしてこの国とお前を守る為にももっと対策をしないとな」

「ありがと、悠兎。そうね、珱華たちには明日から稽古をつけて守ることを覚えさせなきゃね」

悠兎の腕の中で安心したように雪刃は意識を手放し眠った。

悠兎もまた、雪刃をしっかり抱きしめ眠ったのだった。



翌日。雪刃は珱華と星悟を稽古場へ呼ぶと二人と視線を合わせるように立った。

「珱華、星悟。あなたたち二人にはここで稽古を学んでもらうわ。魔血鬼に対抗できるように戦闘力と防御力をしっかりとつけてね。魅血鬼の国を守る為にも…」

「わかったわ母様!星悟、一緒に頑張るわよ!」

「もちろんだよ珱華姉ちゃん!」

二人はなんだか楽しそうでつい笑ってしまう。自分が母親で、悠兎がいて、この子たちがいる。それだけで少し幸せになるような温かい気持ちになった。ずっとこの穏やかな時間が続けば…そう願うのだった。



「うん、訓練はここまでね。珱華、星悟、お疲れ様」

「母様ありがとうございました。すごく勉強になったわ」

「僕も勉強になったよ母様!」

「珱華、星悟を連れて今日はもう休みなさい。いいわね?」

「はい、母様。おやすみなさい。行くわよ星悟」

「うん!おやすみなさい母様」

「おやすみ、星悟、珱華」


赤いじゅうたんがしかれた廊下を歩きながら二人は部屋へと進んでいく。

「星悟、母様のことどう思う?」

「え?母様?うーん…優しいし尊敬するし好きだよ?」

「そうじゃなくて!なにかあたしたちに隠してると思わない?いきなり稽古をつけるなんて」

「うんそれはあるかもだけど…僕らは母様みたいに強さを身につけていないから心配してるんだよ」

「そうなのかしらねー…まあいいわ、寝ましょ、もう」

それぞれおやすみ、と言い合い分かれた。





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