初の晴れ舞台
Aトーナメント会場に着いた
受付にいって前々から渡されていたトーナメント番号が書かれたを渡した
受付の係員は番号と名前が合っているか確認したのち、バッチを渡してきた
バッチには紋章らしき柄があり、太陽に照らされてキラキラしていた
試合番号が書かれた紙も渡された
自分の試合を確認すると、あと少しで試合があることをしった
主「急がなきゃ、不戦敗になるのは嫌だし」
試合会場の中に急いではいった
中にはいると係員らしき人に呼ばれ、控え室に連れてこられた
係員『あと20分で試合が開始します 準備が出来たら言ってください』
特に準備をする必要が無かったため係員に準備は必要ないといった
係員は案内しますと歩き始めた
係員『このドアのさきにもう対戦相手がいるはずです まだ少し早いですが中にはいってください 合図と共に試合が始まります』
そういってドアをあけた
中にはいるとワッと歓声があがった
ドーム型になっている会場には沢山の観客席があるが全て埋まって、立ち見している人がいるくらいだった
「君が僕の対戦相手かい?まぁ、僕がかつけどねー」
なんかうざかったから無視をしておいた
相手は無視されて苛立っているようだった
『開始一分前です』
アナウンスが流れてきた
「この僕を無視したこと後悔させてやる!」
あぁ、こういう人よくいるよねー
すぐ終わらせよー
『ビィィィィー』
開始を知らせる合図がなった
「僕の攻撃をかわせるかな?」
うん、やっぱりウザい
よし、終わらせよう
腰にかけておいたポーチからナイフをとりだした
「そんなナイフで僕を倒そうって考えてるの?ははっ、無理に決まってるでしょッ!?」
やはりウザかったのでナイフを投げてみたら
見事に腹部に刺さった
精霊祭では特殊な結界が張られているため
受けたダメージは全て精神的ダメージへと変わる 痛みは伴うが肉体にはいっさい傷はつかない
「もう怒った、本気を見せてやる!」
男が突っ込んでた
すれ違う直前に呪文を唱えた
主「月光に照らされ輝く淡雪よ、その力を我に!!」
自分が扱う魔術でもっとも低級の呪文を唱え
すれ違うときに相手の腹部へと手をかざした
「うぐっ」
男は地面に突っ伏した
きっと精神的ダメージに耐えられなかったのだろう 一番と言っても過言ではないくらい低級の魔術なのに一撃で気絶とは…
あれだけ 大騒ぎしてたのに呆気ない
『勝者はナディア!!上級魔術を上手くあつかっていますね~ これは期待できそうです!』
一気に歓声があがるなか、出口に向けて歩き始めた
そんなこんなで、2試合目、3試合目と勝ち進んだ
全て自分が扱う魔術の中で低級魔術を使ったはずなのに一撃で終わってしまう
しかも、アナウンスでは上級魔術と言っている
自分では低級魔術を使ったはずなのに何故だろう?
それは、考えなくともすぐにわかった
そう、ナディアが言う低級魔術は一般の人の上級魔術に近い威力を持っているのだ
元々魔力が高かったナディアは、同じ魔術でも倍以上の威力になってしまうのだ
だから一撃で終わってしまうのだ
そういえばあと何回勝てば決勝トーナメントに
はいれるんだろう?
トーナメント表を見るとあと3回くらい勝てばAトーナメントの上位四人の中にはいれる
まずはその中に入らなければ
だが、そんな心配は要らなかった
秒殺だった あっさりと終わってしまった試合に全く手応えを感じないまま上位四人の中に入ってしまった
自分以外で上位四人の中に入った人は誰だか気になり受付横にある大きめのトーナメント表を見た
─以下 上位四名─
Aトーナメント
ナディア・ラングドシュ
ルミナ・ナーバス
キルア・グロース
シビア・ローカス
見るとキルアとルミナも決勝トーナメント進出だった
シビア・ローカス… 何処かで会ったような…
???「き、君はナディア!?」
急に声をかけられたためビクッとしながら
後ろを振り向いた
???「ほ、本物だよね? 戻ってきたんだね!僕のこと覚えてるかい?」
うーん?……あっ!私のもう一人の幼馴染みで貴族の息子 シビア・ローカスだ!!
主「久し振りね シビア」
忘れてないわよという風にいった…本当は忘れてたけど
シビア「よかったー 忘れられたかと思ったー」
主「そ、そんなわけないじゃない」
…本当は忘れてた
シビア「それよりさ、君も決勝トーナメントに出るんだよね? もしあたったら、そのときはよろしく! 僕もあれから強くなったからさ」
シビアとは、小さい頃1度だけ模擬戦をしたことがあった
勿論、秒殺でナディアの勝ちだった
シビア「女の子相手に数秒で負けたのは悔しかったしね 今回は勝てなくとも秒殺はさせないよ
」
肩をすくめながら笑った
シビア「じゃあ、そろそろ決勝トーナメント会場に移動しなくちゃいけないから これで失礼するよ」
シビアは踵をかえして、歩いていった
上位四人が決まったらそこでトーナメント試合は終わりだ
そして決勝トーナメント会場で試合をするのだ
主「油断せずにいつも通りにやればきっと大丈夫!」
パンッと自分の頬を叩いて気合いをいれる
…が、強く叩きすぎた
主「い、いったー!?強く叩きすぎたー 鏡は!?」
案の定、鏡を見ると赤くなってた…
主「最悪だ… バカなの?私バカなの?」
ブツブツ唱えてると
後ろから誰かが飛び付いてきた
イルザ『お姉ちゃん!決勝トーナメントにでれたね!
』
飛び付いてきたのはイルザだった
イルザ『なにしてるの?…って、どうしたの頬っぺた赤くなってるよ!?』
主「あはは…えっとこれには深い訳が…」
事情を説明するとイルザは苦笑いをした
イルザ『お姉ちゃんってたまにドジふむよね…』
主「自分でもそこはよくわかってます…」
本当、私ってアホなことするよね…
イルザ『ってそんなことしてる場合じゃないよ!決勝トーナメント会場に早く行かなきゃ!ほら、馬車に乗って!』
近くで待っていた馬車に二人で飛び乗った