私と不安
一週間がたった。
ローサさんの部屋の前で軽く深呼吸をする。
口から小さな気泡がコポコポと出てはくるくると流れていく。
水中生活なんて……私だって不安なのに……。
私だって死にたくて死んだわけじゃないのに……。
まだまだしたいことだって、やりたいことだってたくさんあったのに
あんまりにも理不尽だ、記憶なんてあったっていいことがない。
けれども、それを口にしてはいけない気がした。
それは私の都合。
ローサさんには関係ない。
だからしっかり向き合わねばならない。
ああ、会いたい。
皆に会いたい。
湧き上がる涙が真珠に変わる前に部屋の扉をノックする。
「あ、あの……ローサさん……?」
数秒してからキィと小さな音がして扉が開く。
「ルーサ……?ああ……。」
扉から少し顔を覗かせて相手を確認する。
眠れていないのかな……。
目の下にある隈のせいであんなに綺麗だと思った白い肌も病弱に見せている。
ああ、あたしのせいか……。
心臓がキュウウウと締め付けられる。
「ご、ごめんなさい……。」
期待にこたえられなくて。
「ごめんなさい。」
だから嫌わないで。
「ごめんなさい。」
言うことを聞きます。
いい子にしています。
邪魔にはなりません。
「ごめんなさい。」
生まれてきてごめんなさい。