表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人魚の生き方  作者: 義昭
20/81

私の特技

そろり、と手を伸ばし親指と人差し指で飴をつまむ。

一瞬、真っ黒になりまた通常の飴に戻る。


「黒……?ねえ、トキエラさん、黒って何?」


触っても色しかわからないから、情報がないんだもん。困っちゃうね。

「黒……?確か、無限の願い。だったと思うけど……とても希少よ。

色って全てを足すと何色になるか知っている?」


「えっと……黒だよね?」


「正解!私たちの特技も色で教えてくれるけど、それが全部混ざると黒になる!ってこと。

ルーサちゃん、すごいわね!!」


てっきり、悪の象徴とばかり……そういえばさっきアイラさんの髪は黒くて神秘的って言っていたから別に悪い色じゃないのか。


「どんなことが出来るんでしょう?」


「う~ん、初めてみたから何とも言えないけれど……聞いた話では、なんでも出来るって。

今まで無自覚で何かしていたこととかないの?」


う~ん……特にないなあ。

これから少しずつ見つけていこうかな。


「特には……」


「じゃあ、これからに期待だね!」


「はい、がんばってみます!」


とにかく、この特技を使って何かできないかな。

トキエラさんにお礼を言って家へと戻る。


家に帰るとルンダさんが寛いでいた。この人が大食い……想像つかないなあ。

紅茶とかを優雅に飲んでるイメージなんだけど。


「ルンダさん、私の特技が分かりました。黒色で『無限の願い』みたいです。」


「本当かい?それはとてもいい特技を身につけられたね。ローサもきっと喜ぶよ」


少し驚いたものの、微笑みながらヒレで私を撫でてくれる。ちょっと先が堅くて痛いんだけどそれでもとても嬉しい。


「はい、ありがとうございます。私、これで何が出来るか分かったらいろいろとしてみたいと思います。」


「そうか、無理をしないようにね。何かあったら私たちに相談しておくれ」


「はい、そうします」


軽くお辞儀をして部屋へと戻る。椅子の上に座りながら、どうすればいいかと悩むけどこれといって何をすればいいのか分からない。

無限の願いって抽象的すぎない?歌とか千里眼とかそれこそ大食いとか、もっと具体的に教えてほしいんだけれど。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ