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私と睡魔
次に目が覚めたときは楕円形の白い壁に包まれた全裸の私だった。
手が小さい。
指の間にある水掻きが異様に大きい。
足も小さ……くない……足がない?
いや、あるけど……なんか……魚みたい。
下半身だけ。
濁った色ではなくて、限りなく白に近いシルバーの鱗。
楕円形の壁から差し込む光に当たると、虹色に反射しながらキラキラと光る。
綺麗だ……と呟こうとしても声がでない。
代わりに口からポコポコと気泡が出た。
それで気付いた。
ここは水の中だと。
水の……な……ああ……眠たい……。
まだ考えたいことも、知りたいこともたくさ……ん……。
でも……今はいいや……。
光に気泡と鱗がキラキラ光ってクルクル視界が回る。
それがなんとも心地よい……。
おやすみなさい。