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人魚の生き方  作者: 義昭
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甘えと厳しさ

「ほら!結局、何かを要求するのよ!クックは甘いわ、人魚は優しいから話をすれば大丈夫だなんて言って!」


まあ、言い方はアレだけど言っていることは合っているね。


「そうね、その通り。貴方にどんな事情があるかは知らないけれど、何かを得たいなら何かを無くさなければいけないわ。

貴方は外食をするときに『お金がないけどお腹が減っているので料理を出してください』っていうの?違うわよね、マーミリアさんの言う通りよ。

私たちの真珠も鱗も高いものと交換で商人さんにお渡しするわ。それを何もせずに得ようなんていうのが甘いの。それは商人さんにも失礼だし、私たちに対しても失礼だわ」


マーミリアは名を貶されたことにまだ怒っているみたいだけど、私が話した内容は理解をしている。

逆にクックは納得のいかない、という顔で見ている。


「でも……話くらい聞いてくれてもいいじゃないか」


意外と頑固なのかな。


「私は貴方のお願いが何か興味を持ったの、その理由なんて今は興味ないの

別に対価と言っても高価な宝石やお金を持ってこいなんて言わないわ、私が納得すればそれでいい」


「でも……」


「仮に貴方の親族が死にそうなの、と言われても、『可愛そうに……』としか言えないのよ。

私は見知らぬ人まで助けられる偽善者じゃないの」


「いや、だって、でも……」


「『でも』と使うってことは私の話に対して反対意見があるのよね、私を説き伏せれる自信があるならその『理由』とやらを話しなさい。

『でも』、『だって』この言葉を使うならしっかり相手に対して反論出来るくらいの理由が出来てからいいなさい」


ちょっと強く言い過ぎたかな、初対面に対して。

生まれて1ヶ月の子供に言われるのも結構悔しいよね。

彼らが身付きを知っているかどうかも分からないし。


「……。」


ああ、黙っちゃった。


「……帰ろう、マーミリア」

「ちょっと!」

「いいんだ、ルーサさんやマーミリアの言っていることは正しいよ。

僕はあわよくばタダで手に入らないかと期待してきた、話せば納得してくれると。

欲しいものの価値を知っていたにも関わらず、だ。

それを買う商人やそれを売るルーサさんたちのことは考えず、少しくらいならいいだろう、ってね。

きっと僕の理由を話しても意味がない、なら彼女の納得するものを持ってくるしかないんだ」


まあ、そうなるよね。申し訳ないけれど、これは私の中の決まり。


「……。」


マーミリアも黙っちゃった。

2人の沈黙が痛い。

ごめんね。


ビックリするほど話が進まない!

いつクックとマーミリアから抜け出せるんでしょう……(笑)

気長にお付き合いください。


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