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人魚の生き方  作者: 義昭
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人間と酒

二十歳の成人式。

自分が思っていたほど大人にはなっていなくて……でも、もう大人だからって

背伸びして何時もより強めのお酒を、いつもより少し多く飲んだ。


トイレに顔を突っ込みながら、自分の両親はお酒があまり飲めない人種だと思い出した。

そして、私にもしっかり遺伝しているということも。


数少ない友人に「オショー、しっかりしてよー」なんて言われながら千鳥足で歩くことすら

、大人みたいで格好いいと思った。


オショーなんて間抜けな呼ばれ方だけど、『織田翔子』という私の名前からついたニックネーム。


和尚ではなくオショーだそうだ。


明日も会社、上司の機嫌をみて相槌をうち

同期たちと合わせるために興味のないドラマの話を聞く。


毎週末に会える2年付き合っている彼氏にあうために頑張って働く……。

それなりに充実してるけど、社会人が集まれば一度は言いたい。



「働きたくないなああああああい!!」


酔っ払って会社や彼氏の愚痴を言って……。


「私達も成長したねえ……」

なんて、たまに言い合う飲み会がこれから何度開かれるんだろう……とか、

社会人2年目でちょっと余裕出てきたなとか、そんなことを考えている矢先だった。


本当に一瞬。


もう少しトイレに長くいたら、もっとしっかり歩いていたら、無理してお酒を飲まなければ

言い出したらきりがない言い訳を思いながら、私は死んだ。


原因は事故。

酔った勢いで走りだしてバランスを崩して自ら車道へ飛び出した。

上下左右が分からなくてあっという間に転んで倒れた。


走馬灯が見えるなんて嘘だ。一瞬だった。


最後くらいお父さんやお母さんに謝りたかった。

わがままでごめんって。


彼氏にも会いたかった。

まだまだ一緒に行きたいところとか、たくさんあったのになあ。



さようなら。

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