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赤眼のレリク 第82話
~ロスとラリア視点~
僕たちは外に出ていた。
「もやしも感じた?」
「ええ、レリクさんは何かを隠しています。」
「そうね。しかし、それはもうわからない。地下トンネルはもう壊されてしまっていたから。」
どうもタイミングがおかしい。僕たちが来たときにはまだ、地下トンネルは塞がれていなかったはず。それなのに、僕たちがここに来て壊れてしまったという…。
「普通に考えて、赤眼の仕業と考えたほうがよさそうね。」
「うん。私たちに眠り薬を仕込んでいたのはまた、別の理由かもしれない…。」
「どうもレリクさんは師匠と話をしてから上の空のことが多い。ソフィーと遊んでいたとき、彼は僕たちの存在を直前になって感じたようでした。」
「そうね。彼は生態探査も行える。私たちの気配を察知するのは難しくないはず…。どうやら、彼に直接聞いてみるしかないみたいね。」
「しかし、どうやって?」
彼女は無理やり笑顔を向けた。
「無理やり吐かせる以外にない。そういう側から来たわよ。赤眼が。」
僕は正面を向いた。レリクさん、あの時とは違いますよ。