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赤眼のレリク 第67話
~テディー視点~
どうやら、アクアは不意を付かれたらしい。
俺の術が効き、彼女が後ろへとよけていく。
「早く、アンガスさんの治療をしろ。」
「はい。」
どれだけ、こいつを相手に時間を稼ぐことができるだろうか?
「また、あなた?もういい加減にしてよ。今度こそは許さないわよ。」
何だ?あの術は…。
彼女の砂や土が浮いていく。彼女の力に呼応しているのか…。
それとも、彼女の力が大きすぎて、環境にまで影響を与えているのか?
「アンガスさんはどうだ?」
彼からの声はなかった。
間に合わなかった。
「くそ。」
しかし、アクアの状態がぶれた。
「グッ。」