赤眼のレリク 第64話
~レリク視点~
ギオオオオオオ
キュィィィィ
二匹の召喚獣が交錯する。
埒が明かない。
「しかし、倒すためにはどうしたらいいものか。打撃もあまり効果がないみたいだ。」
確かに数十本の剣や弓矢が刺さってはいるが、効果があるようには見えない。少なくとも血は流れていないようだ。
ギオオオオ
キュウウ
どうやら、また破壊光線を放つようだな。
「フェニックス、右へよけろ。」
ズゴゴゴ
大きな穴ができる。あれをまともに食らえば、さすがに俺でも死ぬだろう。
術はあのうろこで跳ね返される。かといって打撃が効くわけではない。戦闘が長引けば、こちらが体力の限界を向かえるだろう。フェニックスの再生も俺の術エネルギーがなくなってしまえば、それで終わりだ。フェニックスは死ぬことはないが俺は確実に死ぬだろう。
何か相手の弱点を…。
「ん?何だ、口から血が出ている?」
よく見てみると牙と牙との間に刺さっている剣が原因のようだ。どうやら、弱点はある。
「フェニックス、俺が考えていることが分かるな。チャンスはそう何回もない。俺の術エネルギーが限界まで来ている。」
キュイ
俺の大きな相棒は既に俺の限界を察知していたらしい。
フェニックスがすごい速さでバハムートに向かっている。
破壊光線を放った、今、少しの間を利用する。
フェニックスはバハムートに体当たりをした。
ギオオオオオオオ
それをまとも受けたバハムートは盛大に後ろへ飛んでいった。
ズゥン
バハムートが地面に落ちた衝撃の音がする。
俺たちはバハムートが落ちた真上にいき、俺はフェニックスから飛び降りた。
そして、俺は槍を手にした。
ギオオオオオ
しかし、バハムートは仰向けになりながらも、俺をにらみつけた。まるで、なめるなといわないばかりに…。
キュウウウ
そして、俺に向かって破壊光線を放とうとした。
予想通り。
俺はフェニックスに呼びかけた。
「今だ。口を塞げ。」
バハムートは破壊光線を放つ前と放った後にだけ隙が生じる。
フェニックスはすばやくバハムートに馬乗りになり、翼で口を押さえつけた。
ドオオオオオオオオオンン
俺の目の前で爆発が起こる。
俺はその衝撃で吹き飛ばされた。
何個の家を貫通し、俺は悶えた。
「グッ。」
バキ
最後の家に当たったときにどうやら左腕が折れたらしい。
俺は何とか意識を保ちながら、体を無理やり起こさせた。
「バハムートはやれたようだ。」
爆発の瞬間にフェニックスが俺を庇ってくれたらしい。
再生でかなりの術エネルギーを持っていかれた。しかも、あの爆発ではフェニックスも当分使役することができないだろう。
俺はテディーに連絡しようとしたが、彼からのほうが先だった。
「レリク。聞こえるか。親父さんがやられた。」
「はっ?」
俺は一瞬言葉を失った。
あの強い親父がやられただと?
いったいどうやって?
スガガガガ
その瞬間、少し先の地面の下から黒い塊が出てきた。