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デビル・ジュエリー  作者: かかと
赤眼のレリク篇
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赤眼のレリク 第42話

~旧首都ウルゲイの郊外~


俺たちは次の日に出発した。荷物はいつもと同じ。槍と水。そして少しの食糧だ。火が使えるからたいていの寒さぐらいなら平気だ。そもそも俺自身は温かいが、ロスはそうはいかない。普通の人間だ。普通は寒くなるのが普通だ。このマラリスは本当に特別だと思っている。ロスは剣と食糧だ。ロスは水を使うことができる。極めているわけではないが、それでも自分が水を持っていくようなことはない。水は必要になるから、そういった意味でも仲間はいいのかもしれない。裏切られなかったらの話だが…。


「レリクさん、今日はどこまで行きます?道がだいぶ入り組んできています。迷うこともあるかもしれません。」

「迷っているような気もするがな。」


そうここは森なのだ。断末の谷に行くためにはまず、ここのメンフィスの森を抜けなくてはいけない。名前の理由はメンフィスっていう昔の英雄がここで命を落としたことに由来するらしい。もう少しマシな名前を考えろと思ったが。わざわざ不幸な名前にしなくても…。まあ、英雄だからいいのかもしれないがな。


「どうでしょうか?今のところ、方位磁石が指している方向で間違いないのですが…。」

「森を出るまでそれを信じて進んでみるしかないな。出ることができなかったときに少し考えよう。」

「そうですね。特に強そうなモンスターがいるような気配もありませんし、緊張もすることもないかもしれないです。」

「ここまでは誰でも来ることができるからな。さて、今日の泊まれそうなところを探しながら前に進むとしよう。食料も減ってきているし、どこかで狩りをしないとな。」

「ええ。しかし、ここにはあまり獣はいないようです。」


道中に食堂があるわけでもない。食料は自分たちで手に入れる。一番、メンドクサイところだが、生きるためにはしょうがない。だからこそ、俺たち傭兵や冒険者はモンスターや獣、木の実やキノコに関してもある程度は知っている。もし、知らなかったら、生きて帰ることができないからだ。だいたいは実戦で覚えることができるが、最低限の劇薬の原料になるものとか、そういったものは覚えておく必要がある。


「木の実などもないようだな。ここには何もないのか?」

「そうではないはずですが、冬というのも関係あるのかもしれないですね。」


冬はほとんどの木の実はなくなる。俺たちにとっては死活問題だ。冬になる実もあるはずなのだが、ここには全くないらしい。


「まだ焦る必要はないかもしれませんが、これからのことを考えると少し考えて食べたほうがいいですね。」

「そうだな。」


俺たちは何もなさそうな道を進んでいった。しかし、人間が進んでいるような足跡は見つけることはできなかった。


ゾク


後ろから嫌な気配がした。


~メンフィスの森~

「さて、どうやら、ここからみたいだな。」

「レリクさん…。さすがですね。こうも簡単に抜けることはできないですよ。」


屍が転がっている。もちろん、それはすべてモンスターのものだ。大したことはないが、数が多い。だからこうなった。しかも、向かってくるのだからしょうがない。せめて逃げてくれたら楽だったが。しかし、どうやら森は抜けたようだ。少しずつだが、木の数が減少している。先は砂漠というだから、少なくなるのは当然だ。


「ようやく抜けましたね。」

「そうだな。この砂漠を越えた先らしいな。」

「ええ。」

「それにしても森を超えてすぐに砂漠とは変わっているな。」

「始めてみました。」

「意外と神が喧嘩していたりしてな。」

「もし、そうだとしたら僕は遠慮したいですけどね。」

「俺は見てみたいな。神はどんな姿をしているだろうな?」

「案外、人の姿をしているかもしれませんよ。」

「ハハ、そうだとしたら笑えるな。」


この先に断末の谷がある。本当にこの先誰かいるのだろうか。この長い砂漠を渡って、何もない断末の谷に行くメリットは一体何だろう?あいつが言っていた情報が間違っているとは思えないが、何か重大な裏が隠されているような気がしてならない。しかし、ここが不安要素なのは確かなのだ。俺たちが行かなくては他に行くような奴がいるとは思えない。さすがに俺たちでも生きて帰れるか分からない。死んでまで行くような人は俺たちみたいな知り合いが殺されたような人ぐらいだ。その中でも強いものと言ったら、数えるぐらいしかいないだろう。


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