表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デビル・ジュエリー  作者: かかと
赤眼のレリク篇
22/194

赤眼のレリク 第12話

~ガーネット山、ダンジョン入り口~


「行くぞ。警戒を怠るな。」


集まったのは少しの傭兵たちと騎士が50名。抱えている火薬の量から推測するに、本当にこのダンジョンを爆破させるのだろう。その意思が感じられる。

しかし、この人数では不測の事態には対応できないことは明白だった。上からは何も知らされていないに違いない。いつもダンジョン入っている傭兵たちが手間取った相手にこの人数では到底足りることはない。


そのことに騎士の誰も気づいてはいない。通常、ダンジョンが明るいということはないのに。しかし、松明を持たなくても明るいということは何かの術なのだろうが、俺は初めてみた。見てみると俺のマラリスも輝いて見える。宝石が何かに共鳴しているのだろうか?この状況を見て、俺は今この段階で“敵”の支配下であるダンジョンに入ったことが分かった。テディーもわかっているはずだ。一応、フィールドであるダンジョンに影響力を与えることは理論上では可能である。だが、それには莫大な術エネルギーが必要であることは言うまでもない。そして、同時に召喚術を使うことができるほどの術エネルギーを持っている奴は一人しかいない。たとえ、それほどの力を持っていてもこんな使い方をする奴はいないだろう。これがおそらく彼女の罠であることも外れているようには思えない。どうも釈然としない。なぜに今になってこんなことをやるのだろうか?


俺はテディーにこのことを話すことにした。


「テディー、実は…。」

「わかっている。これが人為的に行われていることぐらいは想像がつく。しかし、これが何の意図があるのか俺にはまったくわからない。複数の人間がやっていることは確かだと思うのだが、回りくどいように思える。もし、殺したいやつがこの国にいるはずならこんなことをしなくても直接殺すことができるはずだ。」


そうそれも俺がわからないところだった。もし、彼女が仲間を連れていたとしても、こんな回りくどいことしていったい何の意味があるのかまったく理解ができない。確かに奇襲などは十分にできるし、戦力も削ることはできるだろう。しかし、このような作戦が続くのは一度だけだ。次こそは国もプライドをかけてつぶしにかかってくる。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ