第15話
更新がかなり遅くなりました。
そして、文字数も少なく申し訳ありません。
少しずつでも更新していきますので、よろしくお願いします。
~2週間前~
「リオ、お前も俺も変わったな。」
金髪の髪を靡かせながら言った。
「そうだな。昔は何も気にすることなく暴れまわっていたからな。俺も随分と丸くなったものだ。しかし、変わっていないのは志だろうな。そこだけか、今俺たちがやっていることは。まあ、そんなに深く考える必要もないだろうが。」
リオは沈みゆく夕日を見ながら言った。
ここは昔で言うところの貧民街、今ではアリストとなっている。
そこで黄昏ながら彼ら二人は話をしている。
「俺たちが掲げた目標は果てしなくそして遠いものだ。」
レオンがリオを見て言う。
「ああ。そうだな。俺たちがこの世界の覇者となり世界を平和に導く。だったな。」
今考えていても相当なものだ。だが、難しい問題ではないが、人間の歴史から考えると難しい。それに覇者、英雄と言われる人に付きまとうのはもう一つの言葉。
人殺し。
自国から見れば、彼は英雄かもしれないが他国からすれば悪夢なのだ。
英雄と言われる人が一人いるだけでも、戦局に大きな影響をもたらしてしまう。
「いや、無理なことではないはずだ。だが、今の状態では覇者とはなれないな。」
レオンは俺を見て言う。彼の顔は苦悶な表情だった。
無理もないだろう。これから、起こるであろう戦いが目に見えるように分かってしまうのだから。そうはいえ、すぐに起こる話ではないと思っていたが、見通しが少し甘かったようだ。それはレオンも同じだろう。所詮はアウス帝国の分立した国という認識がされると思っていたが、13か国連合はそう簡単には新興国を応援するという形はとれないということが分かった。だが、彼らの言い分も分かる。均衡が崩れていくのは彼らには看過できないだろう。思ったよりも彼らの行動が早い。ロードスの件もあるだろうが、リオが実力を見せすぎたというところもある。
アウス王のようになることを防ぐためだろう。だが、いささか過剰な気もする。
「思ったよりも包囲網が早い。だが、それ以上に彼らの行動が迅速すぎる。ロードスの件もあるが、実際には違う思惑が隠されているのが分かる。それが今のところ、何なのかわからないが。」
レオンも同じように地平線を見ながら言う。
「しかし、その思惑がはっきりされてない以上はこちらもすべて対応はできない。少なくとも今の状況をいかに良くするか。それに尽きる。」
リオはすぐに答える。それは以前とは違い自信がある声だった。
「ああ、そうだな。まずは前進あるのみだ。そのあとは、部下が守ってくれる。」
2人は頷きあう。
リオはレオンの会話を思い出す。
どうしてこんなにも早いのか。いや、早すぎるのか。
ロードス国内の兵力はさほど強くないのに。
「不安要素は隠せない。しかし、もしあの2人の会話が進む方向によっては、アンテ軍を撃退にまで持ち込むことが出来る。皆の者、気を引き締めろ。ついに決戦の時だ。俺とバーナード、ティル、そして傭兵のものはテディーに続け。兵の分散をするとすべてにおいてこちらが不利になることは明確。ここからは各々が作戦をどれだけ成功させるかが戦場を大きく左右する。行くぞ。我らの未来のために。」
「はっ。」
全員が森を駆けていく。この瞬間に戦場は大きく動く。
この戦の作戦が幕を開ける。