リオ・リチャード第24話
行軍を進めて、二日、彼らは一時的な休息をとっていた。
そこは土に苔が生えており、衛生的には良くない。
しかし、休む間もなく行軍を続けてきたのだ。
馬よりも人間のほうがばてている。
舗装されている道に慣れているレオンやルヴェルの混成軍はともかくとして、タミルが率いている部隊には色濃く疲れが出ているのがわかる。
しかし、テミール城につくためには後二日はかかる。
できれば、今日中には着いておきたかったところだ。
「遅れているな。」
タミルが言った。
「ええ、間に合えばよいのですが…。」
レオンが言った。
時間的にはギリギリだろう。
「問題は兵糧の問題が多いかもしれないわね。」
ルヴェルは言った。
正直なところ、あの町では農耕をしている人は少なく、たいていは外からの外貨を得て、食料を買っている。
「お金ならあったけど、あまり強引に買ってしまうと価格高騰が起こって大変なことになってしまうからな。」
テミール将軍の城下町で食料を補給したいところだが、それは城を破壊するため、不可能になる。
何か方法はないだろうか。
そこに副官が来た。
「お休みのところ失礼します。」
レオンは言った。
「堅苦しいあいさつなんかいい。何かあったのか?」
「いえ、シーリー様がこちらにお着きになりました。」
「シーリーさんが?いったいどうして。」
「わかりません。」
ルヴェルが進めた。
「とりあえず、入ってもらいましょう。あまりいい話ではないだろうけど。」
「シーリーというのはギルドマスターのシーリーで間違いないのか?」
タミルが聞いてきた。
「ええ。その通りです。」
そうこうしているうちにシーリーが入ってくる。
「久しぶりというほどではないか。まあ、どうでもいいけど。あんた、タミルか。少しは話を聞いたことがある。」
タミルは頭を下げた。
「知っていただけて光栄です。」
「さて、どうしてここに?あなたにはリオの警護を担当してもらっていたはずですか。」
「状況はすぐに変わっていく。少なくとも今は変わった。タマラコス平原を戦場とすることにした。」
タミルが立ち上がる。
「あそこは平原という名前が付いていますが、実質上沼地なはず。」
シーリーはにやりと笑った。
「その特性を利用するのさ。」