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リオ・リチャード第7話
「フフ、そうか君があのアウスの息子かね…。えらく似ていないような気もするが、それは例の術が使えないということにあるのだろうな。しかし、まあ、なんだ、ここまで来たのだから話ぐらいは聞いてやらなくもない。」
僕はこのカポネを治めているテミール将軍に話を聞きに来たのだが、どうも勝手が違うように思う。
賢王にしては…歯切れが悪いというよりも、何か邪な感じがする。
「どうした?君の要求は呑んだはずだが、しかし、貧民街は私がおさめせていただくがな。」
ここにはルヴェルはいない。
彼女は家の関係もあって、彼女は貧民街の副隊長を任せている。
レオンは隊長として、僕の指示待ちとなっている。
ここはぼくだけしかいない。