赤眼のレリク 第104話
~アクア視点~
“初代”が先に口を開いた。
「君はどうやら、私がやったことを知っているようだ。しかし、それをとめることはある“方法”しかない。」
「わかっています。俺はそれを後世に託すために、その方法を使うつもりです。もちろん、あなたには消えてもらうことになってしまいますが…。」
レリクは顔を伏せた。
「どうせ、私も“期限”が近づいていた。それはかまわない…。でも、本当にその逸材が見つかると思うかね。私は本当に長い間待った。しかし、私の希望とは裏腹にそんな人は現れなかったし、その上に“私”にすら触れなくなってしまった。もう希望があるとは思えない。」
レリクはすぐに反対した。
「だから、言っている。あなたは一人で長くこの“世界”に居すぎた。あなたの住んでいたはずの“世界”は壊れつつある。その中にはきっと希望の光がある。」
“初代”は顔の色を変えて、叫んだ。
「それが“戦争”だというのか?君は勘違いを起こしている。戦争は憎しみと悲しみしか生み出すことはない。」
「でも、あなたという王様が生まれた。それが例え、“人”に利用されていたとしても、あなたは今でも“英雄”として名を馳せた。それがほかならぬ戦争だったことは確かだ。」
私は彼らの言うことはなんとなくわかった。しかし、肝心な何を言いたいのかわからなかった。
「それに選定するには“特別な術”が必要だ。君はわかっているのか?」
「ええ。だから、俺は“仲間”を利用することにしました。」
「レリク。君はまさか…。」
“初代”は言葉を失っていた。