【プロットタイプ】起きたくない夜
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
朝起きる時は、時間制限ある時の方が想像力働きます。
俺が部屋に戻る足音に合わせて、背後から足音が聞こえて来る。我が家の人形達があの部屋を抜け出したら、同じ様に行動をするのだろうか?
しかし背後を確認せず部屋に入り、そのまま扉を閉ざそうと振り返ったら、物凄い形相をした鏡花が此方を見ていた。
「今、扉閉めようとしたでしょ」
それが?
「顔面ぶち当たラプラスの魔なんだけど!!」
此奴、意味不明な言葉使うな。本当に文字書きか? まぁ良い。今日は月曜日。疲れて居るか居ないかで言えば疲れている。さっさと寝たい。もう十分会話はした。閉めよう。
「おやすみ」
「ちょっと待って。添い寝!! 添い寝しよう添い寝!!」
「早く言えよ」
何時もならもう少し誑かすつもりであったが、今日はさっさと寝たかった。
一人用のベッドの中に二人の身体。窮屈に思いながら、相手は腕や足を此方に巻き付けて来る。相も変わらず鬱陶しく、ウザったい。其れでも自分から引き離さない所を鑑みるに、それなりに気を許しているのだろう。
「こういう事するのは、明日が休みの時だけかと思ってた」
鏡花が添い寝を所望する時は、明日に支障が無い時だ。多少羽目を外しても問題が無い時。その癖、朝になると夜にしてきた様なウザ絡みはせず、ただピッタリと寄り添うだけに留まる。
「……目覚めの半刻前から、君に甘える想像をするんだ。特に今日の朝なんか。こうやってしがみつい着いて、胸に顔を埋めて、『起きたくない』って愚図るんだ」
そう言いながら、言葉通り自分の体を押し付けて、胸に顔を埋める。休日の朝には見られない光景だった。何方かと言えば夜に近い。
「休日だと時間が無限にある気がするから、価値を感じないんだよね。でも、今日みたいな日。制限時間ありきだと、もっとちゃんとくっつかないと駄目だと思うからさ」
価値の理論をまさか此処で聞くことになるとは。希少性が高いから、大切にしたいと思う。無限にあったら無価値である。そんな背景故に、休日は絡んで来ないのか。
「瑠衣たん〜。頭撫でて〜」
言われるがままに、背を覆う髪を撫でる。風呂は上がりのせいかやや湿気ってゴワゴワしている。何時もの柔さは無かった。その事を残念に思いながら、指先で掻き乱す。
「……明日もこうしてくれる?」
「気が向いたらな」
「想像と違うー……」
全く……愚図るなよ。
そうしているうちに眠ってしまったらしい。寝息が聞こえて来た。俺も寝よう。
家の人形が勝手に動いていたら
『勝手に動くなよ。麗衣がビビるだろ』
『構って欲しけりゃ、入口付近に立つか座るかしてろ』
とか声を掛けながら、手入れしてそう。
『なんだ。寂しいのか?』って。
あれ……鏡花より優しいな……( ˙-˙ )
ま……まぁ相手が鏡花だから……。
顔面ぶち当たラプラスの魔。
の解説の前に『ラプラスの魔』って知ってます?
ある時点の宇宙の状態を知り得れば、未来の予測が可能になる。という知性の事。
つまり『長らく一緒に暮らして来て、君の行動は大体把握してる。其れこそ、この家のラプラスの魔ばりに。
でもさぁ、突然閉めるのは予測出来ねぇよ!! 顔面にぶち当たるところだったわ!! そこまでお前、無慈悲なのか!!』
という意味。
休日の朝はただくっ付いてるだけ。
下手にしがみついたり、顔を擦り付けたりしません。
それは限られた時間で甘える必要性を感じないから。
あと三時間ぐらい、こうして居られる〜。という油断です。
まぁ、気が向いたら、だる絡みしますけど。
ただ平日の朝って残り三十分とか、起きるまでの時間が当然決まってるんですよ。
だから限られた時間で満たされる為に、このだる絡み。
根っこが甘ったれだから、『よしよしを所望する』状態。
面倒くさくなったら、家のマネキンとすり替えてそう。
マチルダEXという人形を作りたい。