表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タートルパニック  作者: テールコンパス
1/1

巨大亀、上陸

202X年7月28日午前11時14分、日本国徳島県板野郡松茂町にある月見ヶ丘海浜公園海水浴場にて海から巨大な生物が上陸を開始した。

体長10m、全高5mという巨大な「亀」の集団。総数は100頭以上。

海から上陸したにも関わず、その足は海亀特有のヒレからリクガメのような足に変貌。陸上移動を容易に行う。

その巨大さからは考えられないほど捕食時には俊敏に移動、逃げ遅れた海水浴客を「捕食した」。


午後11時29分。警察、消防に通報が入る。

同時刻、海水浴客として来ていた海上自衛隊徳島基地所属の隊員が所属部隊に通報。

だが警察、消防ともに悪戯と処理される。自衛隊は訓練飛行中のTC-90に偵察の任務を付与する。


午後11時33分。亀たちは住宅地へと侵入。民間人を次々と捕食する。

同時刻にて多数の通報により異常を察知。警察、消防が出動することになる。


午後11時53分。自衛隊機による偵察結果より、体長10m前後の巨大な亀が100頭前後いることが確認され、同情報は徳島県庁及び防衛省へと送られる。


午後12時10分。官邸対策室を設置。14旅団は災害派遣名目により先遣隊の派遣を決定。善通寺駐屯地からバイク2両と大型トラック2両と小型トラック1両が出発する。


午後12時18分。亀達が徳島基地まで接近。民間人を非難のために航空機用ハンガーに誘導していたが、巨大亀の一部集団が避難先となったハンガーを優先的に襲撃。数百名が犠牲になる。海上自衛隊は64式小銃。同基地に在中する陸上自衛隊14飛行隊が所有する89式小銃で応戦するも、銃弾は甲羅はおろか皮膚にすら効果は認められず。ただし、目や口内への着弾には若干の効果を認められることが14旅団司令部と呉基地に伝えられる。


午後1時3分。徳島基地との通信途絶。14旅団司令部は壊滅したと判定。すぐさま上層部からの指示を待たず、14即応機動連隊の出動準備を始める。呉基地では自発的災害派遣の名目で、哨戒航行中だった「あぶくま」に近海に急行するよう命令を下達した。


午後1時6分。官邸対策室にも徳島基地壊滅の報が届く。閣僚は治安維持出動か害獣駆除名目による災害派遣出動か判断を迫られる。


午後1時19分。亀達が鳴門市方面(以下α)と北島町方面(以下β)の2グループに分かれる。移動速度は毎時約20㎞。生存していた陸上自衛官からNTT回線で14旅団司令部に通報が入ったことにより判明した。また、TC-90からも同種の情報が呉基地に届けられたことにより情報が確定する。


午後1時21分。災害派遣出動の形で出動命令が掛かる。第14即応機動連隊は出動したが、統合幕僚司令部により治安維持出動への命令変更に備えた出動(弾薬を携行)するよう命令された。


午後1時24分。災害派遣先遣隊が松茂ICへと到着。同サービスエリアより現地を偵察開始。同時に避難民の保護を開始する。


午後1時30分。航空自衛隊築城基地の第6飛行隊のF-2戦闘機が爆装で出撃する。


午後1時34分。鳴門市街地方面に向かったαは進路変更を行い、鳴門大橋方面へと向かう。βは変わらず西進する。


午後1時40分。災害派遣から治安維持出動による武器使用がでる。同時に高知駐屯地、松山駐屯地、善通寺駐屯地にも出動命令が下達された。準備は既に始まっており、高知駐屯地、愛媛駐屯地は速やかに部隊の出動準備が整えられる。


午後1時47分。文部科学省から学術的観点から自衛隊の駆除行動に対し苦情が入るも、人命優先のため却下される。


午後2時00分。α、βともに活動を停止。建物や山の陰に入る。ほぼ同時刻、高知駐屯地から第50普通科連隊と第14後方支援隊第2普通科直接支援小隊。中部方面特科隊および中部方面後方支援隊。善通寺駐屯地から即応機動直接支援中隊が出動する。


午後2時12分。有識者が招致され、この活動を体内の熱を放射するための行動であることを説明。亀の大きさや気温などを鑑みて2時間から3時間は活動を停止するであろうという見解を得る。


午後2時30分。災害派遣された第15即応機動連隊が到着。鳴門、北島地域。及び予想進路上と周囲20㎞以内の民間人の避難誘導が開始。しかし、突発事態であるため避難は難航する。


午後3時30分。第50普通科連隊が到着。βの担当となる。引継ぎを残し15即応連隊はα担当となる。


午後4時50分。避難が完了。同時に中部方面特科隊が到着。りゅう弾砲陣地を板野小学校、同中学校、同高等学校の敷地内のグランドに設定。陣地設営と同時に、これらの体育館、校舎は避難場所となっており、炊き出しも行われる。


午後5時17分。わずかに活動する個体が発見されるが、すぐに活動を停止。どれも影を求めての移動と考えられる。


午後7時5分。日没。日没後も亀は活動を停止。監視員を各地域に残し、各部隊も休息に入る。


7月29日午前5時11分。日出。亀達は首を伸ばし日光浴を開始。これらにより、昼行性かつ変温動物としての生態が確証される。


午前7時29日午前6時、自衛隊より攻撃が開始される。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ