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漢詩

雪禍

作者: 鱈井 元衡

●○○●●○◎

鎖家徒住不揚功

●●●○○●◎

發意外行驚凜風

○●●○○○●

阡陌漸過臻隣邑

○○○●●○◎

長沈寒氣委心空

●○○●○○●

市閭閑寂無人語

●●●○○●◎

校跡梵家臨兩瞳

○●●○○●●

歸宅雜情盈我思

○○●●●○◎

將還雪禍降城中


【詩形】

七言律詩、平起式


【押韻】

上平1東(功、風、空、瞳、中)


【訓読】

家を鎖し徒らに(とど)まるとも功を揚げず

意を発し外に行けば凜風に驚く

阡陌(せんぱく)漸く(わた)りて隣邑(となりまち)(いた)れば

長く寒気に沈み心は空に委ぬ

市閭閑寂として人語無く

校跡 梵家 両瞳に臨む

(いへ)に帰れば雑情我思ひに盈つ

(まさ)()たせんとするに雪禍城中に降る


【訳】

家の中に閉じこもって無駄に時間を過ごしても功績を挙げることはない。

そうだ、と外に出てみると冷たい風にはっと。

あぜ道をどんどん越えて隣の町、

長く寒気に当たって心の中はからっぽ。

どこもかしこも閑散としてしゃべり声はなく、

学校の跡地やお寺が目に映る。

家に帰った途端雑念が心の中によみがえってきた。

もう一度行こうと思ってた矢先、雪の災いが街中に。

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