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第3話 車中 容疑者リスト

登場人物

アラン・ダイイング    探偵

マリア・シェリー     探偵助手

モーリス・レノール    警部

カール・フリーマン    刑事 モーリスの部下

エレノア・カーリッシュ  故人 

 車中では、レノールが運転しながら事件について説明する。

「アランにミス・シェリー。事務所で聞いた通り、事件について分かるね?」

 アランは即答した。

「被害者はエレノア・カーリッシュ。女性。教師か」

 レノールは付け足した。

「そうだ。地理を教えていた。この事件には5人の容疑者がいる」

 アランは、車の窓から景色を見ながらうんうんと頷き、マリアは二人の話をメモしている。レノールの話は続く。

「ああ、カーリッシュはどうやら何者かに小学校へと来るよう呼ばれたらしく、自身のデスクに隠れるようにして死んでいたそうだ」

「凶器は?」

「細くて長い棒。おそらく鉄製の鈍器もしくは鉄パイプの類だろう。現場の小学校は現在、老朽化によって一部改装工事も手がけていたから、そこから取ってきたんだろう。彼女もついていないな」

 アランは言った。

「おそらく彼女、結婚目前だったのだろうな」

「ああ、同じ小学校に勤めている教師のジェームズ・クレムリンと結婚する予定だったそうだ…………えっ!? な、何でそれをお前知っているんだ?」

 レノールは、被害者が結婚目前だった事を知っているアランに驚いた。

そんな探偵は、理由を述べた。

「カーリッシュは、以前は依頼人という関係で、面識を持っていた。その時の調査依頼はストーカーされているので調査をしてほしいとのだった。ストーカーの事件を解決して、それから1年後だった。結婚式の招待状が届いたのはね」

 マリアは、被害者が以前、依頼人としてアラン・ダイイングと関係を持っていた事を知らず、アランを疑う。

「えっ? 私、そんな事知りませんよ。先生、どういう事ですか?」

 マリアの質問についてアランは、冷静に答えた。

「君が国家を守る仕事に就いていた時の話だから君は知らなくて当然だよ」

 マリアは「あ! なるほど!!」と1回、両手で叩いて納得した。

「あー、いいかな? 続けても……?」

 運転しながらレノールは2人に確認を取る。

 アランは、笑いながら平謝り。

「すまない」

 助手席に座っているレノールの部下、カール・フリーマンがアランとマリアの二人に1つのファイルを手渡した。

「ダイイングさん。ミス・シェリー。こちらを」

 アランは渡されたファイルを1ページずつ開いていく。フリーマンは後部座席でファイルを読んでいる2人にファイルの内容を説明する。

「今、ダイイングさんに見てもらっているリストは、容疑者の情報です」

 レノールは顎でそのリストを示し、アランに告げた。

「この5人が今回の撲殺事件の容疑者だ。現場である小学校に残っていた者もいる」

「なるほどね」とアランは理解し、5人の情報について読んでみる。

 まずは1人目……



[ジェームズ・クレムリン(32)] 

科学教師 被害者エレノア・カーリッシュの婚約者 結婚式は一週間後の予定だった。愛称はジムと呼ばれている。


[ジョン・ボルト(33)]

 国語教師 エレノア・カーリッシュ及び、ジェームズ・クレムリンの大学の先輩にあたる。


[ゲイリー・ワシントン(44)]

 教頭 エレノア・カーリッシュの遠縁。


[トマス・ヴィエト(28)]

 社会教師 エレノア・カーリッシュの後輩にあたる。小学校には2年前に赴任。


[トミー・D・ピアーズ (56)]

 小学校が依頼している警備会社の担当警備員。常駐の為に、小学校警備室で管理担当。現場第1発見者。



 車は現場のあるシュゼット小学校の門に入り、そのまま正面口で停めた。

 車を停めた後でレノールはアランに訊く。

「どうだ? 何かピンとくるか?」

 アランの答えは4文字の即答だった。

「分からん」





第三話でございます。


ちょっと遅れました。申し訳ありません。

話は続きます。

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