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第1話 ダイイング・メッセージの誕生

登場人物

アラン・ダイイング    探偵

マリア・シェリー     探偵助手

モーリス・レノール    警部

カール・フリーマン    刑事 モーリスの部下

エレノア・カーリッシュ  教師

      

 5月6日…… 夜、外は雨が降っている。



 教師のエレノア・カーリッシュが人生で今までにない力で走っている。彼女は後ろから誰かに追われていた。

 その正体は彼女にとって恐ろしい存在。追われる間にエレノアは警察を呼んだが、まともに取り合ってくれない。

 エレノアは自分の身を守る為に、急いで自分の机がある地理教室に入った。教室に入るとすぐに、自分の机に教室のドア窓越しから見えないように隠れた。




 【早く! いなくなって!】




 今にも神様に祈る思いで追われる状態から解放されたかったが、どうやらそれはすぐ解放されたみたいである。



 悪い意味で。

 


 彼女が隠れている教室のドアが開き、追いかけて来た者がその教室に入ってくる。エレノアにとって追いかけて来た者が発する気配を嫌というほど感じた。

 周りを見渡し、何かを確信したのか。一向に出ようともせず、逆に隠れている机に近づいた。




 見つかった……



 追いかけて来た者はエレノアに微笑みながら言った。

「そこまでだよ。鬼ごっこ、楽しかったかい?」

 エレノアは追いかけてきた者に問いかける。

「何故、私を追いかけるの?」

 追いかけてきた者は、エレノアの質問を無視して問いかけた。

「どうして、君は僕から逃げるんだい?」

 エレノアは、心が砕けてしまい、足を動く気力すらない。追いかけて来た者は、片手に何か鉄の棒を持っていた。

「待って」

 

 最悪である。人生がうまくいっていたはずだった。なのに、何故、私なのか? 彼女には分からなかった。

 

 今の彼女の思いはただ一つ。



 【この悪夢から覚めて……】




 だが、悪夢は覚めない。

 追いかけて来た者が振りかざした鉄の棒は、エレノアの頭に直撃した。

 彼女の頭には、今まで受けた事のない痛み、そして額から流れ出る綺麗な赤の液体。殴られた瞬間、今までの過去の思い出が走馬灯のように流れる。目を瞑り、体勢が横へと崩れていく。

「僕は君を愛していたのに……これで君は、誰とも話さないですむ。君は僕だけを見てれば良かったんだ。僕だけをね……もうこれで、僕だけが君と話せるよ。ちょっとの間だけど待っててね」

 追いかけて来た者はエレノアの息がないのを確認して、教室から出て行った。

 彼女は奴が教室から出て行ったのを確認し、痛みをこらえながら左目を開けた。


 誰もいない。


 安心したが、自分がもう長くない事を悟った。無情にも彼女の生暖かい鮮血がどんどん流れている。

「うっ、だ、誰かに、伝えなきゃ。ジム。ごめんね……」とゆっくり自分の額から流れ出ている血で、数や文字をゆっくりと書いていく。

 書き終わったと同時に力が尽き、ゆっくりと目を閉じた。


 


 外は穏やかな雨から雷雨に変わり激しい雷が落ちた。





 お久しぶりの新作連載でございます。


 今回、プロローグとなっておりますので最初の最初で頑張っていこうと思っております。


拙い文章と表現ですが、読んで頂ければ幸いでございます。

ではよろしくお願いします!


話は続きます!!

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