第九話 刀・ピストル 対 ショットガン
部屋の奥からピストル狩り達五人が
少しづつ射程距離を測るように近寄ってくる。
「机の後ろに!」桂がそう言うとグラバー含め
十造達三人も皆大きな机に隠れる。
その直後ピストル狩り達の持つ
ライフル銃よりやや短い長さの武器の
銃撃が襲い掛かる!
ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!
一発の重みが強烈な銃撃が飛んでくる!
桂 「ミスターグラバー!
あの武器は何ですか!?」
グラバー「あれはショットガンだ!
撃った弾が拡散して
広範囲に飛び散る武器だ!」
桂 「そうか、恐らく我々の、
特に十造、君の足の速さに
対策してきたんだろう!
あの武器じゃ、走って弾を避けるのは
無理だろうね」
十造 「じゃあどうすれば!」
ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!
敵がまた撃って来た!
桂 「ミスターグラバー
我々の戦いに巻き込んでしまい
申し訳ありません。
我々が時間を作ります。
貴方は廊下から逃げてください」
グラバー「君達は逃げなくていいのか?」
桂 「我々は侍だ!覚悟は出来てる!」
グラバー「!!……」
ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!
敵の銃撃が止んだと同時に
桂が「今だ!」と叫び
十造達三人は息を合わせ
敵勢へピストルで一斉射撃する!
ダーン!ダーン!ダーン!
敵が一瞬怯んだ隙に
「ミスターグラバー今です!」と桂は叫び
グラバーは廊下に逃げて行った。
十造は敵の武器を観察していた。
(あの武器、弾の装填に
時間がかかるみたいだな。
それにあいつら全然近づいて来ない。
近づくと刀で斬られるのを警戒してるのか?
なら主導権を奪うには、やるしかないか!)
十造は遮蔽物にしてた机から飛び出し、
部屋の斜め前の壁際の西洋式のタンスを
横倒しにして新しく遮蔽物を作り身を隠した。
ピストル狩り達五人は後ろに下がっていく。
十造は思う(やっぱり!敵は近づかずに
遠くから殺す作戦だ!敵の有利な間合いだと
敵の思うつぼだ!もっと近づかないと!)
後ろからズズズと摩擦音が聞こえる。
振り向くと桂と竜馬が遮蔽物にしてた机を
二人で押しながら
十造の近くまで近づいてきてる。
龍馬「やるじゃねえか!いい作戦だな!」
十造「はい!あいつら、
近づかれたくないみたいです!」
桂 「我々も負けてられないね!見てろよ!」
そう言うと桂と竜馬は二人で机を持上げ、
机を盾にして二人で敵勢に突っ込む!
ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!
敵の銃撃を机で受けながら、
桂と竜馬はそのまま机を敵勢に投げつけた!
投げた机を喰らった敵は倒れ、
その隙に桂が一気に駆け込み敵を斬る!
ズシャアア! 一人討伐 残り四人
その近くの驚いて固まってる敵を龍馬が斬る!
ザシャアアア! 二人討伐 残り三人
桂は「十造ーー!」と叫ぶ!
十造はタンスから身を出し銃を構え
敵の頭を狙い撃つ!
ダーン! 敵の頭に命中!脳天撃ち成功!
三人討伐 残り二人
桂と坂本が残りの敵二人に
斬り込もうとするが
敵の弾の装填が間に合ってしまった!
敵の銃口が桂と竜馬に向けられた瞬間
「逃げてー!」十造は叫びながら
敵二人を威嚇射撃する!
ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!
敵が飛びよけて身をかわす。
その隙に桂と竜馬は全力疾走で
十造がいるタンスの後ろまで走り抜け、
タンスに身を隠す!その直後
ドン!ドン! 敵の銃撃が襲って来る!
敵はタンスを壊そうと何度も撃って来る!
タンスがボロボロになってきてる!
十造「俺弾切れです!」
龍馬「もうタンスが持たねえぞ!」
桂 「くそ、もうだめか……」
三人が窮地に陥っていた時、
ガシャン…ガシャン…と、
廊下から音が聞こえる。
三人が音の方を見ると、
西洋の甲冑が剣を持って部屋に入って来た。
十造達、それにピストル狩り残り二人も
呆気に取られている。
「That's enough!!(そこまでだ!!)」
西洋の甲冑が叫び、
ピストル狩りに立ちはだかる。
龍馬「え?……グラバー??」
甲冑を着たグラバーが敵に突っ込む!
敵がショットガンを撃つ!
ギャアアアアン! グラバーは正面から
ショットガンの弾をもろに喰らったが、
散弾は一発一発の威力は低いので
甲冑の装甲は破れない!
グラバーは構わず敵に突っ込み
西洋の剣で敵を突き刺す!
ドス!! 「グギャアアア!!」
四人討伐 残り一人
串刺しにされた敵の叫びが響き、
横の敵は恐怖で固まっている!
「!!今だああああ!!!」
十造はタンスから飛び出し、
電光石火の勢いで最後の敵に斬り掛かる!
ズシャアアア!!
十造の太刀筋は敵を一刀両断にした!
十造 「一閃!!」
龍馬 「おっしゃあ」
桂 「お見事!」
グラバー「Amazing!(すごい!)」
全員討伐 討伐完了!
Target eliminated!
桂がグラバーに駆け寄る
桂 「ミスターグラバーご無事ですか?」
グラバー「ああ、私は大丈夫だよ」
桂 「有難う、
貴方が助けに来てくれなかったら
我々は今頃……」
グラバー「君達が私を逃がしてくれた
紳士な態度に、そして何より
君達の武士道に胸を打たれてね。
君達の力になりたいと思い
戻って来たよ
……それより、君達に
言っておく事がある」
桂 「どうしたんですか?」
グラバー「君達は幕府打倒派なんだろ?
私は、幕府応援派の組織に
武器を売ってるんだぞ。
知ってたかい?」
桂 「構いません。我々は
ただ武器を売ってくれれば
良いのです」
グラバー「……そうか。正直心配したよ。
私は君達が、
幕府応援派に武器を売るのを
止めに来たのかと思ってね」
桂 「そんな事はしません。
貴方の商売の邪魔はしませんよ。
貴方は今まで通り
自分の商売をしていて下さい。
ミスターグラバー。
これから始まる幕府応援派との
戦いに強力な武器が必要なんです。
我々にガトリング砲を売って下さい」
グラバー「……やれやれ、さっきの戦いで
大事な甲冑が傷だらけじゃわい
弁償もかねて、
たっぷり武器を買ってもらわんとね」
桂 「じゃあ、
武器を売ってくれるんですね」
グラバー「ああ、ガトリング砲でもライフルでも
それに強力なやつがあるぞ、
アームストロング砲と言う大砲じゃ。
あれも買っていってくれ」
桂 「有難う!ミスターグラバー!」
かくして桂達幕府打倒派は、
来たるべき幕府応援派との
大規模戦争に勝利する為の
強力かつ最新の武器を手に入れる事に
成功したのであった。
つづく




