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第八話 武器を求めて

「詳しくは宿舎で話そう。ん?待て、あの男

まだ生きてるな」桂はそう言うと

ピストル狩りの生き残りを刀で脅し尋問した。

「あのガトリング砲は誰から買ったんだい?」

 桂の問いに生き残りが答えた。

「ト、トーマス・ブレーク・グラバーって奴だ。

本当だ、み、見逃してくれ!」

 龍馬が言う「あいつか。俺知ってるぜ

武器商人の仕事仲間みたいなもんだ」

桂は「……いいだろう、もうピストル狩りからは

身を引くんだ。いいね」と言い

生き残りを見逃す事にした。


「さあ、積もる話は帰ってからにしよう。

今夜も勝利の宴といくぞー!」

桂がそう言って幕府打倒派が帰る中、

生き残りのピストル狩りは桂達とは逆に走り出し

夜の闇へと消えて行った……。



「俺、隼瀬十造って言います。

岡田以蔵師匠の弟子です」


宿舎に戻り、改めて十造は

坂本龍馬に話を始めた。


龍馬「お、お前あいつの弟子か?

   あいつが俺にお前を会わせたって事か?」

十造「はい。これを見てください」


十造は以蔵の形見の刀、肥前忠弘と

銃のルフォシューと、手紙を龍馬に見せた。


龍馬「……た、確かにあいつの文字だな。

   それにこの刀もあいつのもんだ。

   間違いねえ」

十造「俺、幕府をぶっ倒したいんです。

   それで龍馬さんは

   この国を変えようとしてる人だと

   師匠が手紙に書いてたので

   貴方を探してました」

桂 「坂本君、彼は中々の腕前だよ。

   銃の腕もかなりのもんだ。

   だろ?ピストル侍君」

龍馬「何だ?お前ピストル侍なんて

   呼ばれてんのかあ?」

十造「桂さんその呼び方やめてくださいよお」

桂 「おや、失礼。ははは」

十造「龍馬さん、俺、貴方について行きたいです

   護衛とか用心棒になって

   この国を変えるっていう貴方の夢を

   手伝いたいんです」

龍馬「……急に言われてもなあ。それに俺はな

   幕府打倒派も幕府応援派もどっちにも

   顔出して行ったり来たりしてるんだぜ?

   日本中歩き回る事になるんだぞ?」

十造「構いません。

   俺もこの国を変えたいんです」

龍馬「……悪いが、すぐに返事は出来ねえな

   俺はお前の実力をまだ見てない。

   護衛になるってんなら尚更じゃねえか。

   まだ若いお前を、危険な目に合わせるのも

   気が引けちまうだろう」

十造「・・・・・」


桂 「まあまあ坂本君、

   直ぐに答えを出さなくても

   いいじゃないか。ゆっくり考えてくれ。

   ……十造君、坂本君は暫く

   我々に協力してくれるから

   君も今まで通り、我々を手伝ってくれ」

十造「は、はい!」


桂 「うむ。ではさっきの

   ガトリング砲の話をするよ。

   坂本君、グラバーという人物を

   知ってるのかい?」

龍馬「ああ、武器の仕事仲間っていうか

   交渉相手みたいなもんかな。

   家にも行った事あるぜ」

桂 「それは話が早い。

   ……我々は来たるべき幕府応援派との

   大規模な戦争に備え、強力な武器を

   手に入れる必要がある。

   あのガトリング砲を手に入れれば

   勝利は確実だろう。

   そこで坂本君、私がグラバーに武器購入の

   交渉に行くから、仲介役と道案内として

   一緒に来てくれないか?

   君にぴったりの役目だよ」

龍馬「んん?別に構わんぜー。あいつの家

   凄いんだぜー」

十造「お、俺も行きます!」

桂 「おお、君も来るかい十造君」

十造「はい、龍馬さんの護衛として

   認めてもらいたいんです」

龍馬「……ま、止めはしねえが、

   俺は敵が多いから、

   どうなっても知らねえぞ?」

十造「はい!」

桂 「決まりだね。私と坂本君と十造君の三人で

   グラバーに会いに行こう。

   日程は決まったら教えるよ」


 数日後

良く晴れた午後、三人はグラバー邸へと

歩き続ける。綺麗な庭を進むと

大きな西洋の屋敷が見えて来た。


十造「西洋の家って凄いですねー」

龍馬「どうだあ、世界は広いだろ」

桂 「我々も早く肩を並べないとね」


 玄関前で龍馬がグラバー邸の世話役らしき人と

話し、許可を取ったのか、三人とも招かれる。

 グラバー邸の長い廊下を三人は進む。

壁には西洋の珍しい品々が飾られてある。


十造「うわ、鹿の生首!?」

龍馬「それは剥製だ。本物じゃねえぞ」

十造「これは西洋の剣ですか?」

龍馬「おおよ、両刃なのが刀との違いだな。

   斬るより突くのに向いてるな」


 西洋の見た事のない武器や装飾品が

飾られている中、十造の目を引く物があった。

 それは人型で銀色の物だった。


十造「これは何ですか?龍馬さん」

龍馬「それは甲冑って言ってなあ

   西洋の鎧だよ。それ着て戦うんだよ」


 話しながら歩いてる内に

三人はグラバーの部屋に着いた。

部屋に入り龍馬が

「久しぶりだねミスターグラバー」と言って

グラバーと握手を交わす。

桂が交渉を始める。


桂   「初めましてミスターグラバー

     我々は長州藩の者です」

グラバー「ちょ、長州藩だと?」

桂   「ええ。我々に

     武器を売ってくれませんか?」

グラバー「長州藩って言えば、

     幕府打倒派じゃないのか?」

桂   「はい。我々は

     幕府応援派との戦いに……」

グラバー「な、何しに来た!?」

桂   「?どうしました、

     ミスターグラバー?」


 パリーーン! 突然奥の方の窓ガラスが割れ

ピストル狩り達五人が入ってきた!

十造達三人は身構える。

桂は侵入してきたピストル狩り達の中に

見覚えのある顔を見つけた。

「!お前は、あの貨物検査場で逃がした奴か!

全く、恩を仇で返すとはね。

……いいだろう……

次は遠慮なく殺してやるよ!」


つづく

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