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第六話 刀・ピストル 対 ライフル

 忍者達との戦いから数日後、

十造は幕府打倒派の宿舎の近くの広場で

鎖鎌を的に当てる練習をしていた。

(しかし忍者って奴らはよくこんな武器

考えついたなあ)

 そう思いながら鎖を投げ続けていると、

的に鎖が上手く絡みついた。

(お!やった!この感覚か!?)

鎖を投げて絡みつける感覚を掴み始めた時、


「何だ?次は鎖鎌が気に入ったのかい?

ピストル侍君」と桂が呼びかけて来た。


十造「何ですか?その呼び方」

桂 「ははは、皆の話題になってるよ。

   君の銃の腕前は中々のものだってね」

十造「それは有難いですけど……」

桂 「訓練はそこまでにして、

   宿舎に戻って来てくれ

   全員で次の作戦の話をするからね」


 桂の目が鋭くなったのを見て

十造は次の戦いが始まる事を悟った。


 幕府打倒派宿舎にて、桂が作戦会議を始めた。

「全員揃ってるね。

次の戦いが始まる。よく聞いてくれ。

先日の戦いで

奴らの親玉の居場所を訊問した際に敵が吐いた

長崎港、貿易貨物検査場の事がわかった。

調査によると、貨物検査場と言う割には

荷物の出入りはほとんど無いらしい。

やはり敵の本拠地である可能性が高い。

一気に攻め込んで、ピストル狩りの親玉を斬る!

 決行は明日の夜だ。皆装備なり銃弾の補充なり

準備を怠るな!万全の態勢で挑めるように

しておいてくれ。いいか!」

「オーーーー!!!」

全員拳を振り上げ、胸を張り、声を張り上げる。


 明日の夜、貿易貨物検査場突入作戦 決行!




 翌日、日も沈み、月明かりの下、

桂達、幕府打倒派は検査場へと近づく。

窓から中を見るとうっすら明かりが見える。

皆正面入り口の前に集まり、

桂が正面扉を開けてみるが開かない。

「俺に任せろ」と、仲間の一人が針金の様な物を

鍵穴に差し入れて動かすと、カチッと音がした。

桂達は恐る恐る扉を開け、中へと進んでいく。


 そこは貨物検査場と言うだけあって、

だだっ広く、荷物の大きな木箱などが

そこらに並べられてる殺風景な場所だった。

正面扉反対の奥の方には大きな扉がある。

明かりは所々ついてるが人は居ない。

「偽情報だったか?……」桂がそう疑っていた時、

奥の木箱から突然敵が身を出し、

長い銃を撃って来た!


 ターーン!! 幕府打倒派の仲間一人が被弾!

「隠れろ!!」桂がそう叫ぶと

皆近くの木箱などを遮蔽物にして身を守る。

 その直後奥の方の五~六個の木箱の影から

敵が大勢息を合わせて立ちあがり、

一斉射撃を仕掛けて来た!


 タタタタターーーーン!!

桂達は敵の火力と連携の取れた攻撃に

驚き、遮蔽物から動けないでいる。


桂 「くそ、待ち伏せしたり一斉射撃したり、

   敵は訓練を積んでるようだ!

   これまでのようには行かないぞ!」

十造「桂さん!あの長い武器は何ですか?」

桂 「あれはライフル銃だ!

   ピストルより射程と殺傷能力に優れてる!

   一発喰らったら終わりだと思え!」


 そう話してるとまた敵の一斉射撃が来た!


タタタタターーン!!

 桂達は相手に主導権を奪われていた。そんな中

仲間の一人が「このままじゃ埒が明かない!

皆!俺が斬り込むから援護してくれ!!」

と言い、敵陣に一人、一騎当千に突っ込む!

 敵の銃口が全てその仲間に向いてる瞬間、

「反撃ーー!!」と桂が叫び、桂達は

銃でほぼ横一列状態の敵達を一斉射撃する!


 ダンダンダンダンダン!!!!!

数発命中し、敵を何人か無力化に成功!

斬り込んだ仲間はジグザグに走って

弾丸を避けながら駆け抜け、

一番近くの敵を真一文字に斬りさく!


 ズバアアア!! 仲間が目の前で斬り殺され

ピストル狩り達の連携が乱れたように見えた!

それを見逃がさなかった桂が

「突撃ーーー!!」と叫び、

桂達は遮蔽物から飛び出し、

一斉に敵陣へと駆けだす!

 一発喰らえば即死のライフル銃相手に、

刀とピストルで侍達は

一歩も引かず立ち向かう!


 十造はまだ遮蔽物に隠れ、

遅れを取っていた。

先の一人で斬り込んで行った

仲間を見て、思う。

(凄い。あの状況で

一人で斬り込んで行けるなんて。

きっと侍だからだ。精神が負けてないんだ。

俺もあの勇敢さを身につけないと。

何か結果を出さないと……)

 乱戦状態の中、十造は覚悟を決め

遮蔽物から身を出し、「おいお前!!」と

近くの敵を挑発した。

 銃口を向けられるよりも先に十造が

相手の腹を撃つ!「グア!」相手の腹に命中し

苦しんでる隙に

十造は懐に忍ばせてた鎖鎌を構え、

相手のライフル銃に投げつけた!


 ガリーン! 十造が投げた鎖は

相手のライフル銃に巻き付き、

十造は思い切り引っ張って

相手のライフル銃を奪った!

 十造は遮蔽物に身を隠し、

(やった!でも俺この使い方しらないぞ。

桂さんなら使えるかも)と思い、桂を探した。

 正面扉側から見て左端の木箱に

桂が隠れてるのを見つけ、

十造は銃弾を避けながら

桂の隣まで駆け寄った。

十造は奪ったライフル銃を桂に見せながら

 

十造「桂さん!これ使えますか?

   まだ弾は入ってるみたいです」

桂 「本当かい!?凄いじゃないか!

   よし、これであいつらを……」


 その時、正面扉から反対側の扉が

ドーンと音を立てて開き、

見た事も無い大きな武器を構えた

大柄の男が入ってきた。

 その武器は二輪の大きな車輪を左右につけ、

六つの銃身を円状に束ねた形だった。


「お前ら調子に乗ってんじゃねえーーー!!」

大柄の男がその大きな武器の

自転車のペダルの様な部分を手で回し始めると

物凄い速度で途切れる事無く

銃弾を撃ち続けて来た!


 ガガガガガガガガガガガ!!!

桂達は遮蔽物に隠れ、

桁違いの火力に動けずにいる。


十造「桂さん!あれは何ですか!?」

桂 「あれはガトリング砲だろうね!

   実物を見るのは初めてだよ!

   弾が途切れないみたいだ!厄介だよ!

   恐らくあの大男が親玉だろうね!」


 親玉の男は右へ左へと動かしながら

ガトリング砲を撃ちまくる!

その勢いで敵のピストル狩りが一人被弾した!


十造「!!あいつ同士討ちしてますよ!」

桂 「どうやら正気じゃないようだね。

   完全に我を忘れてるな!」


敵の銃弾の雨の中、十造は銃撃の合間に

ガトリング砲の動きを観察し、

何か弱点は無いかと探った。

(……あの武器の動き……それに、

あの大男が正気を失ってるなら、

そこに好機を見出す事が出来るはず!

やるしかない!)十造は桂に言う。


「桂さん!俺に作戦があります!」


つづく



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