第二十四話 落ち着いているのは
ごめんなさい。本当にごめんなさい。
第一章後2話ぐらい必要でした。
本当にごめんなさい。
ブログにてラブコメ「キス魔な彼女と草食系僕」連載中です。
新しく魔法バトル物も書く予定です。
ですがタイトル決まってません。誰か伝授してください(願)
http://syousetukani.blog133.fc2.com/
十文字は、膝から崩れ落ちた。
「じゅ‥‥十文字!!」
三神さんは十文字に近づき、体を揺らす。
「ちょっと‥‥十文字!!」
十文字は三神さんがどれだけ話しかけても、体を揺らしても全く反応しない。
「救急車とか‥‥呼んだ方がいいんじゃないのか!?」
二宮さんも心配そうに僕に言う。
「大丈夫ですよ、多分」
「だが‥‥」
「モモさんが、落ち着いてますから」
僕はそう言ってモモさんと三神さんがいる方を向く。
「だから落ち着いて下さい、三神さん」
「お、落ち着いてなんていられるわけないじゃない!! ナイフで刺されて‥‥」
「刺されてないですよ」
モモさんはそう言って男が持っていたナイフを取る。
ナイフは綺麗な銀色一色で、窓から差し込んだ光でキラリと光る。
「え‥‥なんで‥‥」
三神さんは不思議そうに呟く。
二宮さんの方を向くと、二宮さんも不思議そうな表情をする。
「なんで‥‥ナイフに血が全然ついてないの?」
「だから刺されないんです」
「え‥‥でも‥‥」
「ほら、これですよ」
モモさんはそう言って十文字の服をめくる。
十文字は、服の下に薄く固い何かを着込んでいた。
「これは‥‥」
「千夏特製の対凶器用防護服です‥‥銃弾でも傷つきませんから、ナイフなんて刺さりませんよ」
「でも、十文字は全然反応しないし‥‥」
「それは‥‥よく確認すれば分かりますよ」
モモさんにそう言われ、三神さんは十文字の彼をよく見た。
二宮さんも近付き、十文字を見る。
「これ‥‥は‥‥」
「寝てる‥‥?」
十文字はすやすやと静かに寝息をたて寝ていた。
「ど、どういうこと‥‥‥?」
不思議そうな表情をした三神さんにモモさんが説明する。
「十文字は体を動かすエネルギーを体内で作りにくい体質なんです。だから糖分が足りなくなると、こうやってエネルギーの消費を抑えるんですよ‥‥しばらくすれば目を覚ましますから大丈夫ですよ」
三神さんは説明を聞き終わると、地面にへたりこんだ。
「良かっ‥‥た‥‥」
三神さんは涙目になっている。
「十文字もこうなってしまったことですし、私はとりあえず店に戻りますが‥‥悠様はこれからどうするんですか?」
モモさんが僕の方を向いて言う。
「どうするって‥‥」
「通報しますか? これ、立派な誘拐事件ですし」
「しない方がいいんじゃない? こういうのもスキャンダルとかになるんでしょ」
そして僕は二宮さんの方を向いて、言った。
「『一星』の令嬢としては、困るんじゃないですか、二宮さん?」