ep.20 思い出話
皆さんこんにちわ。なまパスタです。
ちょろっとだけ、皆さんに伝えたいことがあります。
12月から毎週月曜日に投稿します。
日曜日より月曜日の方が都合がいいんですよね。
時間帯はできる限り18時投稿です。
それでは、少し長くなりましたがep.20、始まりです。
シウンside
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俺の故郷は、北方諸国のはずれにあった小さな島なんだ。
北国だったから、他のところより寒くなるのが早かった。
あの島は…土地がやせ細ってたし動物もそんなにいなかった。いるのは、そんなとこでも生きられる魔物くらいだった。
俺は元々その村の長の子供だった。
みんな貧乏だったのに俺には暖かい飯を持ってきてくれて、どうぞ召し上がれと笑顔で言ってくれた。
そんな風にぬくぬくと育ってきた。
でも少し大きくなって、流石にこのままじゃダメだって思って植物のことを調べ始めたんだ。
やせ細った土地でも、寒さが厳しい場所でも育つ野菜をずっと探してたんだ。
だけど、島の中でやることが無くなって、外に出ようって決めたんだ。
父さんに相談したら、いい機会だ、外を見てこいって笑顔で言われた。
本当は闘いなんて嫌いだったし、商人とかが良かったんだけど。
父さんが冒険者になれってうるさくて。わざわざ刀を作ったぞ!なんて言われちまったから…
だから、あれから毎日刀を持った。
午前中は村の衛兵隊長に刀の稽古をつけてもらって、午後は植物の本や外の国について調べてた。
それでそこら辺の魔物なら戦えるようになって、旅の準備をしてた時だった。
いきなり、魔王軍の連中が襲ってきたんだ。
真夜中にいきなり起きたアレは本当にひどかった。
家は燃やされ、村の連中が一人ずつ死んでいった。中には俺をかばって死んだ奴も何人もいた。
父さんも俺に逃げろ、早く刀を持って逃げろ!って。
そのまま父さんは、襲ってきたクソどもの所に一人で突っ込んでいった。
あの村から出た時に、一人変な奴を見たんだ。
丘の上に一人でぽつんと立ってた、司令官っぽい魔族…ハーピーが。
俺はそっからずっとあのハーピーを探してる。
アイツなら絶対に何か知ってるって思いながら。
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「…って、悪いな。こんな重い話しちまって。」
酒に酔ってたとはいえ、こんなちゃんと自分のことを話したのはフェリーナだけだったかもな。
「…いや、いいよ。俺にも、分かるから。」
ボソッとジェラルがつぶやいた。
「…そっか。」
そう相槌を打つけど、正直眠気がすごい来てる。
「…何か、はなしたく…なったら、ちゃんと、いえよ…」
そういうと、固い表情だったジェラルが少し笑った。
「分かった。おやすみ。」
俺は、アイツが出ていくのを確認したのと同時に目を閉じた。
ということで、皆さんどうだったでしょうか。
良ければ、星やブクマ、コメントなどよろしくお願いします。
それでは皆さん、また来週お会いしましょう。
バイバイ!