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オーヴァーランダー  作者: 猫の人
シャッフル・セクション
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ステージ2 攻略戦②

 頑張って、1日でフロア3までを攻略した。

 このペースで攻略したのはさすがに初めてで、ちょっと無理をし過ぎた感じではある。


 通常、休憩を挟みながらでも1日10時間近く戦ったり移動したりという事をするべきではなかった。

 体力回復系のスキルとかアビリティはあるけど、無理をしないに越したことは無いよ。



 無理をした反動と、迷宮内での睡眠と言うダブルパンチで、起きた時のコンディションはそこまで良くない。

 なので、朝ごはんを食べた後もしばらく休憩。睡眠や食事ではなく、ストレッチなどの方法で疲れをしっかりとっておく。


 他のみんなの様子をうかがうけど、僕と比較して、元気な気がする。

 僕にしてみれば迷宮は暗く視界が通らないストレスのかかる場所だけど、ゴブリン系、白オーク系のみんなは迷宮に対する適応力が違う。

 種族的に迷宮が性に合っているのかもね。





 ゾンビのいる通路を進み、ボスのいる部屋までやってきた。

 思い返すと、僕らはフロア4の探索を最小限にしている事に気が付いた。そのうち、ボスを倒した後にでも宝箱や、ユニークモンスターを探しサーヴァントを……宝箱はともかく、フロア4のサーヴァントは要らないか。ゾンビは絶対に要らないと断言できる。


 僕は緊張からくる現実逃避を止め、あまり顔を出さないように鏡を使ってボス部屋を覗く。

 ボスの、髑髏の魔術師は以前見た時と同じく、悠然と僕らを待ち構えていた。


 その余裕を、今から引っぺがしてやろう。


 僕は出雲に命じると、≪氷魔法≫で入り口直ぐ近くに高さ2mの氷の壁を作らせた。部屋の内側だけど、これぐらいならまだ魔術師は反応しない。

 次に、藤孝に命じ≪土魔法≫の壁を重ねて作らせる。この壁のついでに、藤孝自身が乗る足場を用意させ、壁の上から部屋の中を見れるようにした。


 最後に。白ゴブ姫と藤孝の2匹を足場に連れて行き、作戦開始を宣言する。


「出番だ! デカいの一発、ぶちかませ!!」

「オゥッ!!」

「ノーッ!!」



 白ゴブ姫が手にした木の棒へ≪植物武器化魔法≫を使う。

 すると棒はするすると伸び、部屋の中へと侵入する。その先端に、水晶の球(・・・・)をくっつけて。


 部屋の半分ほど、30m先まで伸びた木の棒は、魔法の杖である。

 これを長大な魔法の杖と見なし、部屋の外から攻撃を仕掛けようという訳だ。


 普通のゲームなどで、魔法の杖という装備品は武器として扱われるのが一般的。

 それを前提にした発想だったけど、試してみたらできたので、今回の作戦に組み込んでみた。

 藤孝の魔法は僕の魔法よりも遠くに届くので、これなら一方的に攻撃できる。ちゃんと計算してある。



 藤孝が使うのは、骨まで焼き尽くす≪火魔法≫。

 その炎が、魔術師を襲った。

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