村開発計画
目標、ゴブリン200匹が受け入れられる村づくり。
人口については多少の前後を許すとして、それ以上に増えた時はどうするんだという考えは、今は考えないことにした。
将来のことは、将来の僕に任せる。
人はそれを問題の先送りと言う。
考えることは、家の戸数と食料調達用の農地の面積だ。あと、水場の確保も必要だね。
家の数は2コマ、5m×10mの家に10匹を基本とし、上のランクになった場合はその倍の広さへの拡張を約束することにした。今のところ、土地は道路込みで35コマでいいんじゃないかなって思っている。EPは3500P必要だね。
水場は農業用水も考え、12は追加で必要という結論になった。土地のことも考えると4800Pも要る。
で、問題は農地の広さ。
農地は収穫量が見えないので、どれだけ確保すればいいか分からない。
農林水産省のHPには作物ごとの面積当たりの収穫量が載っているけど、僕の様なド素人ではその半分だろうと収穫できないだろうね。農機も使えないし、さ。
食肉の確保は難しくないしドングリという逃げ道もあるけど、それがどこまで有効に働くかは未知数なんだよね。最悪、農業は諦めて肉だけでみんな生きていくことになるかもしれない。
当面はジャガイモ畑を10コマとその他の野菜用に4コマぐらいだけ購入すればいいかなって思っている。
あとはその他の土地だけど、お風呂やレンガの窯、綿花を糸や布にする機織り小屋、木材置き場、タケノコ目当ての竹林、トイレ、フリースペースになる。
このあたりは実際の状況を見ながら随時追加していけばいいかな。
まだまだ必要な物はあるだろうけど、これを最初の目標にしていこうと思う。
もちろん、それらよりも僕の生活する小屋を改築するのが先なんだけどね。
今後の方針その2が決まったので、誾を通じてみんなにも話を通しておく。
掲示板とかが使えればいいんだろうけど、日本語が読めない連中の方が多いので、それはもう諦めた。
日本語の教育については考えているけど、まだ優先事項じゃない。
今のところは運よく≪日本語≫スキルを覚える奴が出てくることを期待しているだけだ。
正直ね、喋れない連中にどうやって読み書きを教えればいいのか分からないんだ。誾や他のスキル持ちにやらせることも考えたけど、それもなぁ、どうだろうと考えてしまう。ああ、でも、算数レベルの計算ができるようになった方が良いのか?
実は、数を数えるのも難しいんだよね、素のゴブリンって。
足し算や引き算で間違えるどころか、数の勘定が出きないと知った時はちょっとへこんだ。
いち、に、さん、たくさん。
ゴブリン語にそれ以上の数字は無いんだよね。さすがにそれは無いって言いたかったよ。お前ら4匹以上で動いていたよな、って。それが「たくさんで動け」って命令だったとは思わなかったよ……。
せめて、それぐらいは教えようと思う。




