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椅子と自動販売機と手にした缶珈琲

作者: lcf

 時々に書いたりする事がある私個人的な感覚からの文章なので何かにと気になさられませんように。


 温かい……。

 然し……場所は屋外にいた。


 さっき浮屠……通りかかったアスファルト敷の道路から見えた。自動販売機。それにあるのはうっすらと移り込む透明な彩色をした幾つか種類もある商品の見本が並ぶ飲料水の自動販売機。それを仕切るようにもある透明な彩色のケース。そこに私が近づき……どこか意味はないように移り込む私の幽かに揺れた姿が見えた。


 温かい……。


 何気なく。一本の缶珈琲を購入した。

 然して何故か時折に吹き抜けてゆく冬景色からのどこか冷たい風を感じながらも、その近くある椅子にゆっくりと腰かけた。


 温かい……。


 そんな事は当たり前のように。冬景色にある季節ではさっき飲料水の見本も並ぶ自動販売機から購入した一本の缶珈琲は温かい物にあるようだった。


 暫くの時間……ほんの僅かな時間。

 手のなかにある温かい缶珈琲をじっと見つめた。


 すると不思議な事を思いにしている私に気がつく。


 少しづつ飲んでしまえば、それは段段とその温かい缶珈琲も冷たくなってゆく。


 不思議な時間ときが私の幽かに揺れたそんな思いに廻っている。


 然して私の姿をそこに移り込んだ。自動販売機に並べられていた飲料水の見本も仕切るようにもある透明な仕切りの歪みは私をそこに近くある椅子に留め置くようにもあり、そんな事にも外套にある衣嚢から煙草を私は一本抜き取ると、それの先端部分に火を着けた。


 冬景色のなか。一筋に立ち昇る煙草の煙。

 どこか冷たい風に巻かれ流れる煙草の燃えては吐く煙。

 それは目に見えないようでも何かに溶けては消えてゆく。


 私は椅子に近く置いてあった。一メートルほどにある少し高さのある設置された煙草の灰皿にさっきまで口にして吸っていた火の着いた煙草をにじり消すと、ふうぅぅと溜息のように息を吐いた。


 然して……冬景色にある辺りの風景に何故か思いは寂しさを見る事をした。


 温かい缶珈琲は既にその内容物も残り少なくなり、今ではもう冷たい冬景色からの風でなのか……その温もりも感じる事はなかった。


 人も……同じなのだろうか? 温かい缶珈琲のようにその中身も温かさが消えてしまう。何かが……それと感じる事を忘れたら……。


 ただ、燃えて消えてゆく煙草も。

 温かい缶珈琲も。

 それに思う。不思議な時間という事も。


 人工的ではあれど、それに温もりはあった。


 浮屠……さっき偶然に見えた飲料水の自動販売機で購入した缶珈琲であっても。


 不思議に思う事をして、それに思う間もなく。


 私はにじり消した一本の煙草をそこに設置された灰皿に消火されている事を確認してから、手のなかに温かくあった。今ではそれにある私の掌からの温度だけが伝わりながらある。既に飲み終えた一本の温かくあった空の缶珈琲を手にして椅子から立ち上がるようにすると、飲料水の自動販売機に並べて置かれていたダストボックスにそれを入れた。


 冬景色……冬の風景。


 何かに思う。

 そんなようにあった時間。


 どこかその意味は不思議になる思い。


 それは不意にどこか知れない場所から吹いてくる風のように、私のほんの僅かな時間にそれを想わせた。


 冬の風景のなか。

 気にするまでもない。

 でも気にしてみては、それに不思議な時間という事もある。


 よく知らない……そんなとある場所での事。

 冬景色……冬の風景に感じた。


 ほんの僅かな時間に想った出来事だった。

 

 閲覧していただき

 ありがとうございました。

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