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おとなしあたー  作者: 音無威人


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16/50

ああああの思春期

 男子高校生のああああはレンタルビデオ店に入った。店内には五人の女性客がいる。その内二人はああああのクラスメイトだ。

 ああああはサングラスとマスクを使用した。クラスメイトに気づかれることなく、ビデオ店の奥へ進むことに成功。

 桃色カーテンの奥を確認した。中には誰もいない。ああああは奥へと進んだ。通路右側の棚を調べる。特に興味を惹かれるものはなかった。

 通路左側の棚を調べる。メモを発見した。『店員リョウコに気をつけろ』と書かれていた。うっすらと血がついている。何も見なかったことにした。

 突き当りを右に曲がると、『我が家の犬も興奮した至極の一品』というコーナーがあった。

 ああああは『サボテンって……シルエットだけ見れば人型だよね』『私はボディタオルになりたい』『母なる海と意識を結合した男』『コタツの中は異空間』のマニアックな四本を選んだ。

 ピンクカーテンを潜り抜け、アニメコーナーへと進む。カモフラージュとして『魔法じじいはナーバス』と『先生はカボチャだった』を手に取った。

 クラスメイトの女子の視線を避けつつ、レジへと向かう。店員リョウコが現れた。ああああは逃げ出した。

「お客様、どちらへ?」

 回りこまれてしまった。

「会計、済んでいませんよね」

 ああああは六本のビデオを置いた。

「あら、アニメでカモフラージュですか?」

 リョウコは微笑を浮かべつつ、マニアックなビデオを手に取った。

「『サボテンって……シルエットだけ見れば人型だよね』『私はボディタオルになりたい』『母なる海と意識を結合した男』『コタツの中は異空間』の四本でよろしいでしょうか?」

 ああああは精神に二千のダメージを受けた。

「あれ、ああああ君じゃない?」

 クラスメイトの女子に顔が割れた。ああああの精神にさらに三千のダメージ。

「あんたも興味を持つ年頃になったのね」

 母親がいた。ああああは血反吐をはいた。

「お客様、今ならサービスでこちら三本のビデオの中から一本だけ無料で差し上げます。『俺様はキーボード』『ハニワ彼女』『魅惑のひょうたん』のどれにいたしますか?」

 ああああは無言で『俺様はキーボード』を指差した。

「『俺様はキーボード』でよろしいですね。こちらは変態御用達の一本として人気なんです。お客様も変態なんですね」

 リョウコの声は店内に響き渡っていた。

 クラスメイトと母の視線を一身に受け、ああああは意識を失った。精神が限界を超えたのだ。

 ――店員リョウコに気をつけろ。メモのメッセージは正しかった。



「なんだこのメモ?」

 店員リョウコには気をつけろ。あいつは男子の敵だ。――新しい文章が追加されていた。



 後にこのメモが、思春期男子諸君の攻略本になったことは言うまでもない。

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