ヒーロー面接
「君ね。ヒーローとしては不合格だ。次の機会にまたどうぞ」
「……はい」
「次の方どうぞー」
「失礼しまーす」
「……ってなんだ君は? なんだその姿は?」
面接官の眼に飛び込んできたのは、全身が鱗で覆われた怪物の姿だった。
「僕、ヒーローになりたいんですけど。ダメですかね」
「いやいや、君どう考えたって怪人だろ」
「よく言われるんですけど、僕別に怪人じゃないですよ。見た目はちょっとアレですけど」
「怪人じゃなかったらなんなんだ」
「何って言われても、アレとしか言いようが」
「怪人だろ。怪人と言ってくれ」
「あのですね。僕ヒーロー志望なんで、怪人と言われるのは心外ですね」
「なんでヒーローなの? 見た目は怪人だよね?」
「いや、まぁ、僕だってバカじゃないんでね。最初は怪人の面接に行こうとはしましたよ。でもね、よく考えてください。ヒーローって五人組でしょ? 怪人一人でしょ? 五対一でボコられるのはちょっと。だったらヒーローになって怪人ボコりたいでしょ?」
「まぁ、そうかもしれないけど。見た目が怪人じゃ」
「あの僕思うんですけど、ヒーローが見た目で判断するのはダメじゃないですかね。ヒーローたるもの中身で勝負するべきだと思うんですよ」
「見た目がヒーローらしくないのが問題」
「最近流行のダークヒーローで売り出すのはどうですかね」
「やっぱダメだよ。ヒーローは子供に人気が出ないと」
「任しといてください」
「まぁ、子供に人気が出るなら、採用してあげてもいいよ」
「大丈夫です。僕、自信あります」
「本当かなぁ。じゃあ試しに子供を助けに登場してみてよ」
「腰抜かしますよ」
「はいはい」
「目ん玉飛び出ますよ」
「はいはい」
「口から心臓出るかもしれませんよ」
「早くしろ!」
「ケツからウ○コ出ますよ」
「うるさい!」
「というかもう出てるんですけどね」
「早く着替えてこーい!」
「それはちょっと」
「なんでだよ!?」
「だって子供って下ネタ好きでしょ」
「帰れー!」




