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31 問い詰めました、問い詰められましたって話

お久しぶりです!

「ただいまー」


 と、私が玄関のドアを開けると、不機嫌そうなりーくんが立っていた。


「ミミ」


 いつもより低い声で私の名前を呼ぶ。


「なに?」


 りーくんの言い方が嫌で私も少し低めの声で言った。


「ちょっと、来い!」


 と、りーくんは言って、私はりーくんの部屋に引っ張りこまれた。

私はりーくんのベットに座らされた。

床でいいのに…。

なのに、何故かりーくんは床に座った。


「なんで、お前、今日あの場所にいたの?」


 私が聞きたかったことを先に聞かれてしまった。


「学級委員で、担任の先生に頼まれたから」


 りーくんは「そういやー、そんな話されたなー」と呟いた。


 したよ!

りーくんに「学級委員になったんだ!」って言ったら「似合わねー」って、全力で笑われたから、それ以来その話をしなくなった。


 それからりーくんはまた質問してくる。


「あの台車でダンボール運んできた先生は誰?」


「楠木先生っていう先生」


「お前、その先生と仲良いの?」


「さぁ、分かんない」


 優美ちゃんたちにも聞かれたけど、正直な所、それが素直な答えだった。


「分かんないってなんだよ」


 また不機嫌そうなりーくん。


「じゃあ、あの杉谷って先生とは?」


「ん?杉谷先生。大好きだけど?」


 私は、優美ちゃんたちと同じことを聞くりーくんを面白く思いながら、やっぱりさっきと同じことを答えた。

りーくんを見ると…固まってる…?


「おま、今なんて…」


 もう一回聞き返してくるので、


「だから、」


 と、言おうとすると、


「やっぱり、いい」


 と、言われてしまった。


「それより、りーくんこそ、なんで私の学校に来ること言ってくれなかったの!?」


「別に、お前に会わないと思ってたから」


「会うかもしれないじゃん!」


「お前が合同準備メンバーじゃなかったら、ほとんど会うことは有り得なかったからだよ。それに、学校で会いたくなかったし」


 りーくんは、最後の方、凄く小さな声で言ったが、私にはちゃんと聞こえた。


「なんで会いたくなかったの?」


 私はりーくんの顔をじっと見ながら言った。

悲しい、寂しい。


「会いたくなかったから」


 りーくんは答えた。


「答えになってないし、それに、なんで学校で目逸らしたの?凄く寂しかったんだから!」


「お前な、俺とお前が一緒に住んでることバレたら色々面倒だろ?」


「分かってるよ!」


 強い口調で返した。


 りーくんの言うことは間違ってなかった。

でも、目を逸らすことないじゃん! 

分かってるよ、分かってる。

私だっていつまでも子供じゃないし、今日の話を聞いて先生を好きになる人だっていることは、分かった。

先生と生徒が恋人同士だということをおおっぴらにできないことも分かってる。

だからといって、私と、りーくんは恋人同士じゃないし、そもそも私の中でりーくんは先生じゃない。

会いたくない、なんて言って欲しくなかった。


「もういいよ、りーくんとは学校では話さないし、目も合わせない。りーくんは先生だもんね!」


 最後の言葉はちょっとした嫌みだ。

会いたくない、と言われた私なりのちょっとした嫌がらせ。


「違う」


 また、小さなりーくんの声。

でも、妙に響いた。


 りーくんが、私が座っているベットに乗った。

そして、私の肩を押した。

当たり前だけど、私はベットに倒れる。

私の上に覆い被さるように、りーくんがいた。


 何が起きているのだろうか?

状態が把握できない。


「りーくん」


 不安になって、りーくんの名前を呼んだ。


「お前は俺の生徒じゃないし、俺はお前の先生じゃない」


 りーくんの目がとても悲しげで、私まで悲しくなった。


「分かってるよ、りーくんは、私の先生じゃない」

 

 なんだか、りーくんが心配でいつもとは、逆で私がりーくんの頭を撫でた。


「うん」


 すると、りーくんは悲しげな目をやめ、いつものように笑い、私の上に倒れ込んで来た。


…重い。

寝たのか?

ちょ、どうしよう。

少し考えながら、後少ししたら、りーくんを起こすことにした。


「りーくんはりーくんだよ」


「うん」


 りーくんは起きていたようで頷いた。


「起きてるなら、どいてよ」


 私が抗議すると、


「やだ」


 と、動いてくれない。


「ミミ」


「何?」


「仲辺先生って言ってみて」


 りーくんはさっき、私の先生じゃない、と言ったくせになんで突然。


「仲辺先生」


 言われるままやってみた。


「仲辺先生大好き」


 りーくんは抑揚もつけずにそう言い、


「はい、言ってみて」


 と、言った。


「仲辺先生大好き?」


 言ってから急激に恥ずかしくなった。

そんな私を見て、りーくんは笑った。


「こんな感じだったら先生でもいいかも。てか、杉谷先生羨ましいわ」


 りーくんはそう言ったが、私にはよく分からない。


「よし、飯食いに行くか!」


 と、言ってりーくんは立ち上がり、私を起きあがらせてくれた。

なんか、杉谷先生大好きって言った後と、仲辺先生大好きって言った後の羞恥心の大きさの違い。

なんだろう、仲辺先生大好きって言った時の方が恥ずかしかった。

というか、今だに心臓がバクバクしている。


 そんな私に気付かず、りーくんは私の手を握った。

顔が赤くなってないか心配になりながら、私はりーくんとリビングに向かった。

先生って言葉に過剰反応のりーくん。


そういえば、彼が私を選んだ。の恋人ifみたいなのが凄く書きたくて、でもちゃんと完結してからって思ってたのに、書いてしまった…。

大輝にぃだけだけど。


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