22 校外学習の話①
今回少し短めです。
さぁー、やってきました。
待ちに待った、校外学習!!
みんなで楽しく山登り♪
ってんなわけねぇーーーだろーがぁーーー!
高校生の校外学習が山登りなのは変だけど、個人的には山登りは大好きだ!
楽しいし、元々体を動かすのは好きな方だ。
でもさ、正直つらい。
私達は、クラスごと一列に並んで登っているのだが、私は、学級委員という名の雑用係で、一番後ろにいて、近くには透がいる。
が、隣には安田ありさちゃんがいる。
この前、途中で帰っちゃったし、「れい」のこと知ってるみたいだから、なんか一緒に居づらい。
その上、近くには透がいるので、その話をするわけにもいかないし、して欲しくないのだ。
…無言。
どうしよう。
気まずいよ。
と、透どうにかして!っという気持ちを込めて透を見つめたが、透も困ったように首を傾げただけだった。
やっとのことで(沈黙に耐えながら)、山頂まで来た。
そんなに高くない山だが、景色はとても良かった。
さぁ、ここで定番のお弁当だー、と思ったら、
「ちょっと、話せない?」
と、安田ありさちゃんに声を掛けられた。
断る訳にも行かず、私は頷いた。
私達は、人が少ない場所にレジャーシートを引いて、座った。
透とご飯を食べる予定だったので、一声かければ良かったなーと思いながらも、お弁当を広げた。
「それで、話って?」
分かっているが、あえて聞いた。
思ったよりも、低い声が自分から発せられて驚いたが、相手はもっと驚いているようだった。
「あの、さ。坂田さんは、れいなんでしょ?」
緊張した声で発せられて言葉は予想通りのものだった。
さっきよりも汗を書いている気がする。
喉が渇いてうまく言葉を発せられないかもしれないし、目が乾いて涙が溜まりそうだ。
でも、もう逃げちゃいけない。
私は頷いた。
そして、大きく息を吐いて、安田ありさちゃんの目を見て言った。
「そう。私は「れい」だった」




