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20 誤解は解けましたって話

やっと更新できました。

咲笑視点です。

「ただいまー」


 と、私がドアを開け、家へ入ると、


「おじゃましまーす」


 と、透も続いて入る。

透の声に反応したのか、


 ドタドタドタ


 と、階段を駆け下りてくる足音が聞こえた。

間違いなく兄だ。

私は、透とリビングに行き、透に私のお気に入りのソファーに座るように勧める。


 バン


 と、ドアが開かれ兄が入ってきた。

入って来てすぐに兄は透に気付いたようだ。


「久しぶり、透ちゃん!」


 と、兄は言った。

透も、会釈をしながら


「お久しぶりです、お兄さん」


 と言った。


「透ちゃんが来るなら何かお菓子でも買ってきたのに、なんで事前に言わないんだよ!」


「だって、突然決まったことなんだもん!」


「それでも電話するなり、なんか一言俺に言えよ!そしたら、何か用意できたのに!」


 あれれ?

私ちゃんと、兄達に一斉送信で、「友達連れてくね」ってメール送ったと思うんだけど…。


「兄、ケータイ」


 と、私が言うと、兄はポケットからケータイを取り出した。

そして、中を確認する。 

案の定、私からのメールが届いていたようだ。

私は兄を見つめる。


「ご、ごめんなさい、メールが着ていました」


 と、兄は素直に謝る。

それから、メールを打ち始めた。

そしてケータイを閉じると、


「俺は部屋にいるからなんかあったら呼んでくれ」


 と、言って部屋に戻って 行った。


「なんか、気い遣わせちゃったな」


 と、透は申しわけなさそうに行った。


「いや、兄は部屋でゲームしたいだけだと思うけど?」


 と、言う。

てか、実際そうだろう。

でも、透は納得のいかない顔をしている。


「まあ、気にしない、気にしない。それより、話を…」


 と、私は透が言っていた「私の彼氏」の話について聞きたくて、言ったが、玄関のドアが開かれたことにより、私は言葉を止めた。

足音は近づいて来て、リビングのドアが開いた。


 隣にいる透が目を見開いた。

大輝にぃだ。


「ただいまー、咲笑。お友達が来てるんだってね。ドーナツ買ってきたから食べな」


 と、大輝にぃはドーナツの箱を差し出してくる。

朝の変な色気とか、色気とか、色気とか、色気はもう出ていなくて、完全にいつもの大輝にぃで安心した。

そして、透に目を向けると、


「こんにちは」


 と、軽く微笑んだ。

透の顔がすごく面白いことになっている。


「透ー?」


 と、呼びかけても応答しない。


「じゃあ、ゆっくりしていってね」


 と大輝にぃは行って階段を上がって行ってしまった。

それから、何度目かの呼びかけで透は口を開いた。


「さっきの人だ!」


 と。

え?なにがさっきの人なの? 


「さっきの人が咲笑の彼氏なんでしょ!?もしかして、同棲してたの!?しかも兄も一緒に!?どーいうこと?」


 と、透は息継ぎなしで言った。

いやいやいや、どーいうこと!?って私が聞きたいよ!

大輝にぃと、私が付き合っていて、同棲してるって…なんで、そんな思考にたどり着いたのかな?


「違うよ」


 とりあえず否定する。


「大輝にぃはただの同居人。てか、透が言ってた私の彼氏って大輝にぃ?」


「え!?そうなの?でも…本人から聞いたよ?」


「本人って…私言ってないよ」


「違うよ、咲笑じゃなくて、相手の彼氏の方」


 透の話によると、私に電話をかけた時、電話口から聞こえてきた声が男の声で、「どなたですか?」

と聞いたところ、「咲笑の彼氏だよ」と、返ってきて、驚いて電話を切ってしまったらしい。

てか、その話知らないんだけど。


「大輝にぃか、りーくんのいたずらだよ」


「りーくん?」


 そういえば、りーくんのことを透に話してなかった。


「りーくんは、兄の友達で、同居人。緑青高校りょくせいこうこうってあるでしょ?そこの先生やってるの」


「すごい近いじゃん!てか、バレたらヤバいくない?」


 透はものすごく驚いたようで、声が、大きくなっている。

バレるもなにも、隠してることなんてない。


「なにが?」


 と、私が聞くとまた透はまた驚いているようだった。


「なにが?じゃないわよ!同居のことよ!」


「なにか、まずいの?」


 透がなんでそんなことを言うのか分からず、また聞くと、透は溜め息混じりに、


「とにかく、気をつけなさい」


 と、言った。

りーくんと同居してることは秘密にすることにした。


 私だってね、生徒と教師の禁断の愛とかいうのは知ってるよ。

でも、それ以前に、私の知っているりーくんは教師じゃないし、愛なんてものはない。

それに違う学校の先生だ。

そんなに気にすることでもないような気がするけどなー。


「まあ、彼氏の話も聞けたし、私そろそろ帰ろうかな」


 と、透が立ち上がろうとする。

てか、彼氏の話って…。

いないのにそういう言い方されるとなんだかむなしい。


「待ってよー」


 と、私は言いながら透をもう一度座らせる。


「まだ、ドーナツも食べてないんだし、食べてってよ」


 と、透の返事を聞く前に台所に行き、飲み物と、ドーナツを持っていく。

ドーナツは色んな種類が買ってあって、大輝にぃは太っ腹だなと思った。

色んな種類があって、透が好きなドーナツが分からなかったので、お皿と、ドーナツを箱ごと持って行き、透に選んでもらい、ドーナツを食べ始めた。


 ドーナツはすごくおいしかった!

これから歌友のプロフィールの好物の欄に「ドーナツ」って書こうと思うくらいおいしかった。

食べながら話しているうちに盛り上がってしまい、気付けばもう外が暗くなり始めていた。


「じゃ、私そろそろ帰ろうかな」


 と、透は立ち上がった。

本当はもうちょっとおしゃべりしていたかったけど、もう外は暗いから仕方ない。


「うん。じゃあ、送っていくよ」


 と、私はケータイと財布をポケットに突っ込んだ。


「いいよ。咲笑の方が帰りに犯罪とかに巻き込まれそうだもん。大丈夫。駅までの道は覚えたし」


 と、透は私を座らせる。

流石透。しっかりしてる!

でも、ここでひくわけには行かない。


「行くよ!一人じゃ危ないよ」


「帰り道、あんた一人じゃん」


「私は大丈夫なのー!」


「いやいや、あんたの方が危ないと思うよ」


そんなことないよ!


「それに、私まだ透とおしゃべりしてたい」


 これが一番の本音だったりする。

もちろん、透が夜道一人なのも心配だが。


「もう仕方ないなー。一緒に行こ」


 と、透は言ってバックを持った。




《もう仕方ないなー。一緒に行こ》


 その言葉はひどく懐かしく感じた。


思い出したのは、中学に入学したばかりの頃の思い出。





次回は、咲笑と、透の出会いのお話ですね。

早くりーくんを出したい(笑)

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