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02 引っ越しの話

 引っ越しは私が春休み中の行われることになった。

 引っ越しから1週間目はとても忙しかった。

というか、私以外の住人の荷物が多すぎる。

機材、楽器、楽器、楽器、マイク。

 はい。分かってます。仕方ないことくらい。

大輝にぃ、りーくん、兄は、歌友会員なのです。

歌友、正式にはsing friend。

そのままじゃん、なんてツッコミ待ってます(笑)

それは置いといて。

sing friendというのは、趣味で音楽活動をしている人達の団体のこと。

sing friendからプロになる人もたまにいる。

 最初は小さなバンドから始まって、今では専用のサイトができ、支援してくれる会社がたくさんつくほど大きな団体になっている。

歌友になるには、sing friendのライブハウスで、演奏また、歌って、観客に認められる必要がある。

認められるといっても、演奏後に、観客が拍手してくれれば、認められた、ということになるらしい。



 ちなみにsing friendの幹部の人は、大輝にぃの高校時代のバンド仲間らしく、その関係で、sing friendに入ってた大輝にぃに誘われ、兄もライブハウスでギターを演奏し、ボーカルが見つからなかったので、私も歌った。

 結果は拍手喝采。

でもさ、これって、兄の演奏に対してだよね。

だって、私の歌は普通。

下手というほどではないと思いたいけど、、特別うまいというわけじゃない。

まぁ、会員になれたから、ラッキーということにしとこう。

兄は、りーくん、とsing friendで友達になったらしい。

 ちなみに会員になると、sing friendの専用サイトに動画を投稿できるようになる。

また、sing friendのバンド、歌手のCDが特定の枚数無料で貰える!!

これが、私にとってはとても大きかった。

sing friendのライブハウスに行って以来、sing friendのファンになっちゃったのだ。

ちなみに、ANあんという人の大ファンになった。

なので、あんのCDを貰うため、兄とかの力を借りて、たまに動画投稿なんかをしている。



 ちなみに、大輝にぃ、りーくん、兄も動画投稿をしている。

なので、彼らの荷物には楽器や、機材やらが多いんだ。

借りてる身なので、なにも言えません。


続々と運び込まれる機材を眺めながら、ぼーとしていると兄に声をかけられた。


「見てみろ、咲笑!防音室を作ったぞ!」


と案内されたのは、一階の祖母の家だった時は物置みたいにされていた部屋。

 

「これなら、気にせず歌えるね☆って、ちげーよ!」


「なんだ、咲笑?お兄ちゃんが知らない間にノリツッコミなんて、高度な技できるようになったのか…大きくなったな」


なんていいながら、兄は私の頭を撫でてくる。


「そうそう、こんなに大きくなりました!ってじゃねーよ!ばあちゃんに許可とったの?!」


「じゃねーよ、なんて…いつの間にそんな汚い言葉使うようになったの…?お兄ちゃん、悲しい。ばあちゃんの件は、ばあちゃんに電話して聞いたら、この家はもうお前の家だから好きにしていいってよ」


兄の前半のふざけ口調に変わり、後半は真面目に話す。

 ちなみに、これが兄と私の普段のノリです。

流されやすいんですよ、私。

決して私のせいではない。


「咲笑、ノリ。遊んでるなら、こっちの荷物の整理手伝って!」


とリビングの方から大輝にぃの声が聞こえてきたので、


「はーい!」


と返事して、リビングに行く。


 りーくんがなぜかソファーと、クッションをいっぱい買ってきたので、リビングには椅子を置かないという話になった。

ちなみに、私も椅子なしの方が楽そうなので、特に反対はしない。

 リビングの真ん中に大きなテーブルが置かれる。

そこのまえに並べられるクッション。


「ミミは何色がいい?」


とりーくんに聞かれ、「オレンジ」と答えた。


 ちなみに、私は咲笑。サエ。ミミというのは、りーくんと初めてあった時、兄の家でお家モードだった私はうさみみ付きのフードをかぶって寝ていたため、それからずっと、りーくんにはミミと呼ばれている。

 でもさ、ミミとかって、ペットとかにつける名前じゃない?

ペット扱いですか、知ってましたよ。


私が少しやさぐれてる間に部屋の中のものがどんどん置かれていく。


オレンジのソファーがドアの正面に置かれた。


あの、ソファーかわいい。


とかなんとか思っていると、つんつんと、誰かに肩をつつかれた。


「さーえ。咲笑の好きなーオレンジのくまさん!」


と言いながら大輝にぃは私にでかいクマのぬいぐるみを見せた。ソファーと同じ色だ。

 かわいい。

でもさ、くまさんって…

そうですか、小さい子扱いですか…知ってましたよ。

 しかし、かわいいので受け取っとく。


「ソファーを涼が選んでる横で見つけてな。どうだ?気に入ったか?」


大輝にぃに聞かれ、頷いた。

 とりあえず、オレンジのソファーに乗っけとこう。

と、そこでこちらに向けられる視線に気付いた。

りーくんだ。

うわー、睨んでる。睨んでるよ。怖いよ。

りーくんもくまさん欲しかったのかな?と思い、りーくんにくまさんを見せるようにりーくんの方にくまさんを向けた。


……ため息。


なんか、す、すいません。


 なんやかんやで、テレビの設置が最後に終わり、引っ越しはだいたい完了。

私以外の人達は、自分で、ネット繋いだみたいだけど、私にはやり方が分からないので、後で誰かにやって貰おう。


一段落して、やっと、夕食。


「鍋しよーよ」


という、意外にもりーくんの言葉で、鍋パーティーになりました。


「おい!ノリ!ネギ入れすぎだよ!」


とりーくんがネギを入れまくる兄を止める。


「涼ー、肉が足りないー」


とりーくんに文句を言う大輝にぃ。


「あ?自分で買ってこいよ」


「まぁまぁ、ネギでごまかせばいいだろ!」


とちょっと喧嘩腰のりーくんをなだめるように兄が言うが、


「「「よくない!」」」


 と私たち3人に否定される。

肉は大事だ!


 その後もネギを入れ続ける兄、少ない肉を取り合う、りーくんと大輝にぃを横目にお腹いっぱいになった私は、早速オレンジのソファーに座り、食後のアイスを食べ終え、眠くなったので、そのまま寝ることにした。





 次の日、歯を磨かないで寝たことを大輝にぃに怒られ、その後、大輝にぃに磨いてもらうなんていう羞恥プレイをされたので、明日からはちゃんと歯を磨こうと、心に決めた。

正直なところ、サブタイトルを、「ネギは正義!」にしたかったw


大輝にぃが歯科医だということを忘れてた(笑)

なので、最後の部分少し、変更しました。

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