表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
殺人鬼転生  作者: 裏道昇
第四部 青鬼と英雄
244/314

第四部 31話 キーアイテム

「おい、もう一度詳しく教えてくれよ?」

 月の光も入らないような深夜の路地裏で青鬼が囁いた。


「……だ、だから、ハーフエルフの王女なら、婆さんが探してた」

「もう少し詳しく」


 一緒にいる赤鬼の手はハーフエルフの男の首を握って持ち上げている。

 男は必死に逃れようと暴れるが、赤鬼の手は外れない。


「お、王都から、一緒の馬車で来た、婆さんだ」

「で?」


 すでに何度か繰り返したやり取りだ。

 青鬼は信憑性を上げるために何度か質問を繰り返したのだった。


「王女様を探して、新国を目指すって、言ってたんだ……」

「ほうほう……」


 青鬼は惚けたような声を出す。

 男の方は死に物狂いで赤鬼の腕を掻き毟るが、すぐに回復して傷さえ付けられない。


「だけど……ブローチをなくしたから……ここで探すって……て、手を……」

「そのブローチってのは何だ?」


 肝心な部分だ。

 赤鬼に目配せして少し力を加えさせる。


「ぐぁ……知らねえ、知らねえよ……。ただ、これで王女を見つけるって……」

「そうか」


 男が意識を失ったのを見て、赤鬼は男を放り投げた。

 青鬼は顎に手を当てて考え込む。


「どうだ、青?」

「……ああ、嘘は言ってなさそうだ」


 赤鬼の言葉に青鬼は頷いた。

 それはつまり王女を見つける手段があるということだ。


「へえ、ブローチねぇ……」


 ――この広い都市で人を探すなら虱潰しは良くない。

 ――ましてや確証がなくては話にもならない。


 ――使い方は後で良いだろう。

 ――それこそ黒に解析させても良い。婆さんとやらに訊くでも良い。


 ――とにかくモノを押さえるべきだ。

 ――少なくとも婆さんよりも早く見つける必要がある。


「さて、どこにあるのか」


読んで頂きありがとうございます!

ブックマーク、評価など頂けると嬉しいです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

以下のサイトにURL登録しています。

小説家になろう 勝手にランキング
cont_access.php?citi_cont_id=669863801&size=200

ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ