表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/11

尾瀬家中編

トントン…

ドアがノックされる音がする。

「はーい」

中から返事をすると、ドアをノックする音は止み、

「あの…ご飯…です!!」

と、恋の声が聞こえてきた。

そういや舞姉も7時からご飯だと言ってたな。

ドアを開け、廊下に出ると恋はもうリビングに戻ろうとしていた。後を追い俺もリビングに戻ると、テーブルには席が一つ空けられ、その横に恋、その前にボブ、恋の前に舞姉が座っていた。ボブとは話したことがなかったので、

「恋、舞姉は知っていると思うが俺は汀響介。余命宣告され、この家に世話になることになった。どうぞ宜しく頼む。」

簡単に自己紹介をしてやると、

「出てって」

予想外の反応が返ってきた。

「今すぐ出てって。それだけよ」

「いや、その、一応俺この家で…」

「そんなの知らないわよ!大体同年代の男の子と同居って何?!別にそんなの望んでない!それに同居相手がbeウイルス感染症って…はっきり言って気持ち悪いのよ!!」

沈黙。まぁそうだよな。あの二人が寛容的だっただけで、普通は嫌だよな。しかも俺はbe感染症ウイルスの患者…。そう思い、この家から出ていこうと席を立とうとすると、恋が口を開いた。

(りん)姉落ち着いて!この人…いや、響介君は悪い人…かもしれないけど、そこまで悪い人じゃないよ!」

結局悪い人なんだよなぁ。フォローになってないぞー。次に口を開いたのは舞姉だった。

「凛言い過ぎ。響介君、いや、響介は余命一年なんだよ?その気持ち考えた?生きたくても生きれないんだよ?凛や私には明日があるかもしれない。でも響介には迎えられる明日は限りがあるの。あんまり響介を、追い詰めないで」

何故か舞姉は語句を強めて俺のことを庇ってくれた。凛と言われたボブはそれでも反論してくる。

「恋に舞まで…なんでみんなこいつに肩入れするのよ!私は家族でしょ?!私達の家にこんな、こんな異物はいらないわよ!!」

次の瞬間、

バチン…

舞姉から平手打ちがとんできた。その顔は何故かとても悲しそうに歪めていた。

「凛。あなたは家族だけど今日からは響介も家族同様の存在になるの。あなたがどれだけ響介が嫌いでも私や恋は家族として受け入れているの」

冷たくそう言い放ち、舞姉はリビングから出ていく。残された恋と凛は顔を見合わせることもなく、それぞれ部屋に戻って行った。俺も戻るか。気持ちは何故かあまり落ち込んでいないが、涙は目頭に溜まっていた。いっその事もう死んでしまおうか。

そんなことを考えながら部屋に戻ると人が一人。

恋が床に正座してこちらを見ていた。

「あの…恋?ここは俺の部屋なんだが…」

「わ、分かってますよ!!!ちょっとこっちに来てください…!!!」

隣に来るように促される。突然のことで俺もすぐに判断ができなかった。すると、

「はやくきて!」

そう優しく怒鳴るように顔を赤面させながら恋は言った。大人しく隣に行き、同じように正座すると、恋が後ろから抱き締めてきた。え?尾瀬さんにも抱き締められたぞ?俺。

「あの…これはどういう?」

動揺しながら聞くと、

「こ、これはしたくてしてる訳じゃなく…いや、そういう訳でもなく…」

歯切れが悪そうに言った。顔は見えないが恐らく赤面してるだろ。こいつ。

「と、とりあえず凛姉のことは気にしなくて大丈夫です。きっと凛なら分かってくれます!」

何だそれが言いたかったのか。真面目なヤツめ。

「分かった分かった。とりあえず離してくれ」

この体制では色々当たってしまう。そんなことを考えていると、ドアが開いた。――しまった。鍵をかけるのを忘れてた。

ドアの方を見ると何故か顔を赤面させている凛がいた。

 

 

凛登場&恋ちゃん回です!!恋ちゃん推しにはたまりませんなぁ〜

ヒロインは姉妹の他にも後1人2人出す予定ですが、コメントの反応などを見て判断しようと思います

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 恋ちゃん、、、すk((舞姉の平手打ち かわいい、、、推しになりましたっ!!!!!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ