他にひれ伏す者、侮蔑の眼差し。
飯だ。待ちに待った唐揚げのお時間(?)だ!
「おう、真斗!一緒に食おうぜ!」
「俺もええか?」
はぁ…やはりな。お前ら、他に友達いないのか?
ま、飯の時くらいいいが。
「ん?真斗、お前今日もお姉様の手作りか?裏山死刑定期だぞ、全く。」
「…、おい、真斗、こいつは何を言うてんの?」
「同感だ。」
「やめてくれその真顔でそう言うこと言うの…」
確かにこんなに美味い飯をあんな朝早くから作ってくれる姉さんには尊敬と感謝で頭が上がらないが、それでも家族の作ったご飯だ。
羨ましいとか言われても知らん。
「おお!お前その唐揚げ滅茶苦茶美味そうやんけ!」
「だろ?うちの姉さんの唐揚げの右に出るものはないと断言してもいいレベルだ。」
「な、なぁ、真斗、このモテない哀れな俺にお姉様の料理を何か恵んでくださいませんか!唐揚げじゃなくて卵焼きでもいいので!」
見たくなかった。友人のこんな情けない姿。
「可哀そ「言うな」…」
俺と浦野は食事一つにこんな必死に土下座してまで懇願する男を見下ろしていた。
飯を食い終わり5時限目、世界史。
俺が一番好きな教科と言っても過言ではない。
覚えるだけ。そんなアホでもできる楽な作業を数分かけてやっていくだけで成績が取れるのだから笑いが止まらない。
世界史の先生は板書を滅多にせず、話が早いため一瞬でも寝ると着いていけなくなることで有名だが、寝なければなんと言うこともないので楽勝。
そして6時限目、英語。これで最後だ。
英語といっても文法系の方なので基本聞き流すだけ。
英検準一級を所持済みの俺にかかればこんなものは頭に入りきっている。
資格集めるのって結構楽しいんだよね。
たまに先生がオリジナルで問題を作ることがあるが、自分の知識だけで対応できるため基本問題ない。評価は落としたくないので寝はしないが、受けてるふりしてぼーっとしてるだけでいいので楽できる。
今日の授業は概ねこんな感じだ。