第七十三話 本当の売上低迷対策
今日は土曜日。
アゼル、ミクちゃん、レイちゃん、全員が朝礼に顔をそろえている。
「ごめんなさい。あたしのやり方は間違っていたみたい。今日から以前の通りやっていこうと思います」
アゼル、ミクちゃん、レイちゃん、三人とも真剣にうなづいた。
「お客様が少ないのはサービスのやり方やお店の事の改善のチャンスだと思って、日々やるべきことをしっかりやっていきましょう!」
「はい!」
みんな元気よく返事した。
ミクちゃんは、お客様のお迎えからお見送りまで一つ一つ丁寧におこなっている。
レイちゃんは、時間が空くと店内の普段手が回らない場所まできれいに掃除している。
アゼルはキッチンで料理やドリンクを改善している。
あたしはオペレーションについて細かな改善を加えていく。
例えば、ドリンク作りと提供。
これまでは、アゼルと注文を受けたスタッフが対応していたんだけど
忙しい時はアゼルに加え、ドリンク作り担当1名がカウンター内で専任で作るようにした。
ドリンク作成の効率が格段にアップした。
カウンター内でドリンク作成専任するスタッフは1時間で交代してホールにも出られるようにした。
推しのメイドがカウンターとホールを定期的に行き来することで、お客様も話せる機会が増え、1時間交代なので延長の同機にもなった。
カウンター内から出ないメイドも1時間待てばホールに出てくるからだ。
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今日の売上は昨日より良かった。
来客数は昨日と全く同じだった。
延長するお客様が多かったのだ。
当たり前の事を、丁寧にすることがいかに大事かわかった気がした。
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11月2日(土)
メイド喫茶『オスティウム』
料金 1時間1980デジ 延長30分ごと950デジ
売上
日別 18400デジ
月別 36100デジ
年別 4897930デジ
席数
28席
カウンター 6
テーブル 24
メニュー
オムライス(メイドのお絵かきあり) 1000デジ
オリカク 1500デジ
メイドドリンク 1000デジ
チェキ 800デジ
初心者セット1500デジ
カラオケリクエスト 1000デジ
カラアゲ 500デジ
メイドの心得
メイドの心得1。
お客様のプレゼントに遠慮はしない。代わりに全力で喜ぶ。
メイドの心得2。
お客様の事は、お客様から話をされるまでは詮索しない。
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