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第六十五話 アゼルとマリー様の事 前編

 朝、目覚めて爪と髪を確認すると変身スキルで変化させたままだった。

 そして、のびた分だけは、元の爪だ。

 どうやら変身スキルで自分の体を変化させると二度と元に戻らないようだ。

 けど、金に変化させた髪の毛を切り取って思わず声が出てしまった。


「これ、売れたらお金持ちかも?」


 さっそく、アゼルに話をして久しぶりに一緒に仕入れにでかけた。

 金の買取してくれるお店あるらしいので、そこで見てもらうのだ。


 市場までの一本道、以前から気になっていた事を聞いた。


「ねえ、アゼル」

「なんだい?」

「アゼルはマリー様と昔からの知り合いなの?」


 アゼルの少し表情が暗くなったような気がした。


「うん、まあ……ね」


 あまり話したく無いんだろうか言葉がつまっている。

 けど、目の前に出来たマリー様のメイド喫茶で、あたし達のお店の売上は激減。

 マリー様との事は聞いておきたいのだ。


「マリー様、あてつけのようにあたし達のお店の前に、あんな豪華な……」

「うん。そうだね。たぶん、僕へのあてつけなんだ」

「え? どういう事なの?」


 いつの間にか市場へと着いていた。


「今日は金曜で忙しいので、今から仕入れして、マリー様との事は明日のオープン前に話しするよ」


 アゼルは、あせるように早口で言うと仕入れへと向かった。

 マリー様との事は明日聞こう。

 アゼルも話をするにしても考える時間がほしいんだと思うから。


「それじゃあ、あたしは気を取り直して金の交換へと行きますか」




※ ※ ※ ※ ※




 結局、金の買取はダメだった。

 アゼルも「世の中そんなに甘くないよ」と笑っていた。

 正直に本物の金かわからないから見てほしいと言ったら確認してくれた。

 そしたら、どうも普通の金よりも軽く偽物と扱わざるを得ないようなのだ。

 見た目は、本物の金、そのものなので鑑定人も驚いていた。


―――――――――――


10月25日(金)


メイド喫茶『オスティウム』


 料金 1時間1980デジ 延長30分ごと950デジ


 売上

  日別 36560デジ

  月別 2931230デジ

  年別 4610050デジ


 席数

  28席

  カウンター 6

  テーブル 24


 メニュー

  オムライス(メイドのお絵かきあり) 1000デジ

  オリカク  1500デジ

  メイドドリンク 1000デジ

  チェキ   800デジ

  初心者セット1500デジ

  カラオケリクエスト 1000デジ


  カラアゲ 500デジ


 メイドの心得


  メイドの心得1。

  お客様のプレゼントに遠慮はしない。代わりに全力で喜ぶ。

  メイドの心得2。

  お客様の事は、お客様から話をされるまでは詮索しない。


―――――――――――

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