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第五話 『変身スキル』を手に入れました。

「ん? 誰なの?」


 目をあけると真っ白な空間が広がっていた。

 白い床に天井も壁も見えないぐらい広い。

 夢の中?

 目の前にポツンと黒い物体がある。


「目が覚めたかな?」


 黒猫ちゃん!

 え? どうしたの? なんでお話出来るの?


「助けてくれてありがとう。マミちゃん」

「ええ……。

 どういたしまして」

「助けてくれたお礼にボクのスキル『変身スキル』をマミちゃんにプレゼントするよ」

「あ、ありがとう」

「それじゃあ、またね」

「え、あっ、ちょっと待って」





※ ※ ※ ※ ※





 目を開けると天井が広がっていた。

 昨日寝る前にベッドから見た光景そのままだ。

 窓からは朝日が射している。

 そうよね。夢よね。

 でも、ここは異世界。

 チャレンジしてみる価値はある。


「う~ん」


 目をつぶってイメージする。

 白いゴスロリ姿のお姫様。


「あれ? 体中が青い光に包まれる」


 一瞬、体中が青い光に包まれたと思ったら。


「え? 白いゴスロリ服? 靴もカカトの高いリボン付き」


 部屋にあったカガミの前に立ってみる。


「えええ! 本当に変身してる!」


 白いゴスロリ服でコーディネートされてヘアーメイクまでされている。

 元の自分の顔が最高レベルまでかわいくなっている。

 お化粧もバッチリだ。


「あぁ。黒猫ちゃん、ありがとう」


 よし! 試しに悪魔に変身してみよう。

 大悪魔っぽいの。

 それで強くて魔法を無詠唱で使えちゃったりしたら街の外でも生きていける。


「う~ん」


 目をつぶってイメージする。

 最強の大悪魔。

 体中が青い光に包まれる。

 そして、姿見に映った姿は。

 ピンクの悪魔の角。黒いタイツにショッキングピンクのお洋服。


「あれ?」


 元の自分の顔が最高レベルまでかわいくなって、小悪魔風お化粧もバッチリ。

 

「うん。小悪魔風コスプレにお化粧バッチリ」





※ ※ ※ ※ ※





 小一時間ほど色々変身能力試してみたけど、どうもあたしベースに衣装やお化粧がバッチリな変身するだけで、魔法が使えるようになるとか、パワーアップするみたいな事は無いみたい。


「うん。まあ、でも、メイド喫茶やってくには最高のスキルよね!」


 だって、衣装やヘアメイク、お化粧が一瞬で完成するのだ。

 洗顔してクリーム塗ってファンデして、だいたいそこで毎日挫折してお化粧未完成。

 そんなあたしにとっては最高のスキルよ。

 メイド喫茶と言うと定期的な衣装チェンジするイベントを開くし、これからメイド喫茶をやっていこうというあたしに取っては最高の贈り物だ。


「黒猫ちゃん。ありがとう」


 思わぬプレゼントに朝からはしゃいでいると下の階からアゼルの声がした。


「おーい! マミちゃん。おはよう」

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