第四十八話 目の前の建物。
今日は月曜日。
レイちゃん、ミクちゃんも出勤しないので久しぶりにアゼルと2人営業。
買い出しから戻ってきたアゼルが、ちょっと驚いたように言った。
「お店の前見てごらんよ」
「え? 何? 何?」
一体何があったんだろう?
入り口を出て気がついた。
「え? 今朝は何も無かったのに」
あたし達のお店の向かいは道を挟んで空き地だったのに。
3階建てはあろうかと言う建物の骨組みが出来上がっている。
沢山の大工さんや魔法使いで工事をしているようだった。
「すごいよね。こんなに急に建物作るなんて初めて見たよ」
「そうなの?」
この世界に長年住んでいるアゼルでもこんなに急に建物が出来るのは珍しいとのことだ。
「一体何が出来るのかしら?」
「なんだろうね? 3階建てのお屋敷みたいだし宿屋かな?」
お店にしては大きいので宿屋と言うのは納得だ。
「でも、新しく何か出来るって楽しみね」
宿屋が出来れば泊まっているお客さんが、あたし達のお店に来てくれる可能性もある。
レストランだとしたらかなり豪華?
それはそれで楽しみだ。
―――――――――――
10月7日(月)
メイド喫茶『オスティウム』
料金 1時間1980デジ 延長30分ごと950デジ
売上
日別 59200デジ
月別 735680デジ
年別 2414500デジ
席数
28席
カウンター 6
テーブル 24
メニュー
オムライス(メイドのお絵かきあり) 1000デジ
オリカク 1500デジ
メイドドリンク 1000デジ
チェキ 800デジ
初心者セット1500デジ
カラオケリクエスト 1000デジ
カラアゲ 500デジ
メイドの心得
メイドの心得1。
お客様のプレゼントに遠慮はしない。代わりに全力で喜ぶ。
メイドの心得2。
お客様の事は、お客様から話をされるまでは詮索しない。
―――――――――――




