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第三十二話 クロちゃん再び

「あ! クロちゃん!」


 尻尾をユラユラとゆらす黒猫のクロちゃんが目の前に居た。

 地平線まで白い世界。

 天井は見えない。


「やあ、マミ」

「クロちゃん、この前は話の途中で居なくなっちゃうんだもん」

「ごめんね。マミ。

 ボクはマミが夢を見ている時だけしか会えないんだ」

「今日はどうしたの?」

「うん。順調にいってるなと思ってね。

 新しく入る2人はとても良い子だよ」

「クロちゃんもそう思う?

 レイちゃんとミクちゃん。

 とってもいい子だしメイドの資質があるわ」


 そう言えば警告って何だったんだろう?

 毎日忙しくて忘れてしまってた。


「クロちゃん。ところで警告って何なの?

 やっぱりマリー様の関係?」

「へー。勘がいいね。

 マリー様には気をつけてね」

「どうして?」

「とっても嫉妬深いからマリー様を嫉妬させるような事があったら大変なことになっちゃうよ」


 嫉妬深いと言っても四銃士様は、あたしなんかの事は相手にしないだろうし……。

 けど、気になるのは、この前、四銃士のアンリ様の言葉。


「そのことなんだがな。私は今日視察もかねてきたのだよ。

 君にどこぞの女が色目を使ってないか? と言われてね」

 

 まさかマリー様がアゼルのことを好きで一緒に働いているあたしに嫉妬?

 まさか、無い無い。


「マミ、大丈夫?」


 色々と妄想していたらクロちゃんに心配されて声をかけられた。


「うん。大丈夫。

 嫉妬されるようなことも無いし問題なしよ」

「くれぐれも慎重にね」

「ありがとう。クロちゃん」




※ ※ ※ ※ ※




 窓からさす朝日で気持ちよく目が覚めた。

 クロちゃん、あたしの事心配して夢に出てきてくれるのね。

 あの時、クロちゃんも一緒にこちらの異世界に来てしまったんだろうか?

 でも、夢の中だけってのも不思議。

 とにかく今は頑張って生活を安定させなくてはいけない。

 まだまだ、お店は始まったばかり気を抜けない。


「頑張るぞー! えいえいおー!」

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