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第二十九話 面接しました。

 今日はオープン前に面接することになった。

 応募者は全員で10名。

 飲食店だと求人なんてほとんど来ないのにメイド喫茶はこちらの世界でも人気のようだ。

 うん。女の子はやっぱりかわいい服着たいものね。


「こんなに応募来るなんてすごいねぇ」


 アゼルも驚いている。

 すると入り口の呼び鈴が一人目の面接者の来訪を知らせた。


「今日、面接に来たレイと申します」


 淡々とした話し方。

 小柄で色白で黒髪のショート、ちょっと謎めいた感じもあって大人びている。

 あれ?

 昨日のお嬢様。


「あ、昨日お店に来てくれた子じゃない」


 アゼルも驚いていた。

 レイちゃんは19歳で魔法学校に通う学生だった。

 淡々とした話方だけども意外にこういう子は受けるんだよなぁ。

 それにお店の仕事をちゃんとしてくれそうだ。

 メイド喫茶の応募者はホールでお客様とお話するだけが仕事だと思ってる子も多いので通常の飲食店としての業務をきちんとやってくれるのは助かる。


 次々と面接をこなし最後の面接者が入ってきた。

 

「あ、あのぅ~。面接に来ましたぁ~」


 おどおどしているような甘えた声。

 真っ白な髪が美しい、お姫様風な洋服にもかかわらずわかる巨乳。

 メイド喫茶に1人は欲しいと思えるほどのロリっ子、巨乳美少女。


「あ、昨日のお嬢様」

「はい~、昨日はありがとうございました~」


 名前はミクちゃん。

 ロリっ子の見た目からはわからなかったが21歳。




※ ※ ※ ※ ※




 今日の売上は、99540デジ。

 やっぱり人手が必要だ。


「マミ、今日の面接結果だけどさ。2名でどうかな? と思ってね」

「うん! あたしもそう思ってた」


 ひと呼吸おいて採用者の名前を言った。


「レイちゃんとミクちゃん!」


 アゼルと声がシンクロした。

 わざわざ下見にお客様として来てたし、メイド適正もバッチリ。

 ギルドに来週月曜日から採用で通知を出した。


―――――――――――


9月22日(日)


メイド喫茶『オスティウム』


 料金 1時間1980デジ 延長30分ごと950デジ


 売上

  日別 99540デジ

  月別 907990デジ

  年別 907990デジ


 席数

  28席

  カウンター 6

  テーブル 24


 メニュー

  オムライス(メイドのお絵かきあり) 1000デジ

  オリカク  1500デジ

  メイドドリンク 1000デジ

  チェキ   800デジ

  初心者セット1500デジ

  カラオケリクエスト 1000デジ


  カラアゲ 500デジ


 メイドの心得


  メイドの心得1。

  お客様のプレゼントに遠慮はしない。代わりに全力で喜ぶ。

  メイドの心得2。

  お客様の事は、お客様から話をされるまでは詮索しない。


―――――――――――

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