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第二十五話 クロちゃんの警告。

 今日も白い仮面の紳士、シロちゃんはオープンアタック。

 それにオムライスの噂を聞きつけた新規のお客様。

 看板を見て気になって入ってくれた新規のお客様。

 店内は賑わっていた。


「う~ん。昨日のはやっぱり夢だったのかなぁ?」

「どうしたのマミ?」

「ううん。ちょっと昨日ね」


 と昨日の夢の話を続けようとした時、お客様が入ってきた。

 一瞬、あたりがざわつく。


「おいおい、あれは四銃士様だよ」

「なんでこんな所に?」

「アンリ様だ。アンリ様」


 すぐにお出迎えした。


「メイド喫茶『オスティウム』へようこそ」

「ふむ。適当に案内してくれ」


 この高い声は女性?

 彫りの深い美しい顔。

 長い金髪。

 四銃士と言うからてっきり男性かと思っていたが女性のようだ。


「そ、それではこちらへ。お嬢様」


 一瞬、時間が止まったように感じた。

 周りのお客様も固唾をのんで見守っている。

 もしかして、お嬢様じゃない?

 でも、女性の声だし、近くで見るとその顔立ちは宝塚の女優のような美しい顔。

 けど、丸みもあって女性らしさも感じる。

 でも、間違って、あたし打ち首とか?


「ふむ。わかった」


 ちょっと何なのよ。

 何も問題なかったみたい。

 カウンターに案内するとアンリ様はアゼルへと話かけた。


「そんな仮面を被って何をやっておるのだ。

 ジャンからここで新しいお店を始めたと聞いたから来てみたものの」

「いやー。これが実に楽しいんだよ。お客さんも増えてきてるしさ。

 それにマリーお姫様のお嫌いな冒険者居酒屋でも無いしね」

「そのことなんだがな。私は今日視察もかねてきたのだよ。

 君にどこぞの女が色目を使ってないか? と言われてね」


 アンリ様はチラリとあたしの方を見た。

 え、ええー。何だか変な誤解をされている?

 けど、アゼル、お姫様とも面識あるの?

 それにお姫様に嫉妬されちゃってるみたいだし。

 もしかしてクロちゃんの警告って、このことなの?




※ ※ ※ ※ ※




 アンリ様はワンタイムで帰ってしまった。

 お姫様にどんな風に報告されるんだろう?

 嫌な予感しかしない。

 けど、四銃士、ジャン様に続いてアンリ様が来店したと噂になって女性の新規お客様も今日はいらっしゃった。

 四銃士様の聖地巡りをしているとのことだった。

 今日の売上は97400デジ。

 このペースをたもてれば、新しくメイドさんを雇える。


―――――――――――


9月18日(水)


メイド喫茶『オスティウム』


 料金 1時間1980デジ 延長30分ごと950デジ


 売上

  日別 97400デジ

  月別 509500デジ

  年別 509500デジ


 席数

  28席

  カウンター 6

  テーブル 24


 メニュー

  オムライス(メイドのお絵かきあり) 1000デジ

  オリカク  1500デジ

  メイドドリンク 1000デジ

  チェキ   800デジ

  初心者セット1500デジ

  カラオケリクエスト 1000デジ


 メイドの心得


  メイドの心得1。

  お客様のプレゼントに遠慮はしない。代わりに全力で喜ぶ。

  メイドの心得2。

  お客様の事は、お客様から話をされるまでは詮索しない。


―――――――――――

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