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ギルデロイ・クラウザーとの初対面は3週間前ほど

いつもより早く稽古場に向かい、素振りをしていると聞き慣れない声が聞こえた


『…剣筋がブレてる、そんなんじゃすぐに弾かれるぞ。』


びっくりして振り返るとそこに居たのは藍色の髪に黄色の瞳を持った美丈夫がいた


『…わかりました、ありがとうございます。』


それだけ言い、もう一度素振りに戻る

今度は剣筋を意識して一つ一つ丁寧に

そのせいでかなり体力がなくなったがかなり有益な素振りができた気がする


『良くなったな、お前、名前は?』

『……マリア・アルメニアです。』


名乗ると彼は興味なさげに続ける


『そうか、俺はギルデロイ・クラウザーだ。お前がじいさんに稽古つけてもらってるって奴か?』

『そうですね、他に稽古をつけてもらっている方がいるのでしたら分かりませんが。私も稽古をつけてもらっています。』

『他にいるのは聞いたことがないからな、たぶんお前のことだろう。』

『そうですか。』

『あぁ。』


…気まずい、あまり喋るのが好きじゃないのか?

ならなんで話しかけるのさ!無視しててよ!


そんな気まずい雰囲気を断ち切るように明るい声が聞こえてきた


『もう来てたのかマリア!早いな!お!お前も来てたのか、ギル!よしよし!』


白い髪(おそらく白髪)に黄色の瞳、褐色肌で大柄なおじいさん

それが私の師匠であるジルバード・クラウザー様です

師匠は元王国騎士団長にして現役のギルドランカーです、強いね!

多分この国でも一二を争うレベルで強い最強の人

お父様のつてが計り知れないことを知ったよ…(白目)


『お師匠様、おはようございます。今日はどのような稽古を?』

『そうだなぁ、今日からギルと一緒に稽古をつけるぞ!』

『…えっと、』

『なに、心配はいらん!ギルは5歳の頃から稽古を付けているからな!そこらのわガキどもよりよっぽど強い!手加減の仕方もわかっておるぞ!』

『…じいさん、さすがに厳しくないか?コイツは女だしまだ始めたばかりなんだろう?』


すごい、言外に相手にならないって言われてる気がする

まぁそうだけどさぁ…


ちらりとお師匠様を見ると人の良さそうな笑みを浮かべている

…嫌な予感


『なぁマリア?お前は強くなりたい、そうお父上に言ったそうだが、ならばもちろんこの程度の稽古にも付いてこられるんだよな?そうだよなぁ!じゃなかったら偉そうに家を守るだとか姉弟を手助けするなんて言えないもんなぁ?』


この視線は試されている視線だ

たしかに偉そうなこと言った自覚はあった、その上でお父様が稽古を師事してくれる人を探してくれた

つまり、それだけの事をしなきゃだめなんだよね


『……もちろんです!やってやりますよ!絶対に彼に膝をつかせてみせましょう!!!』

『っ!…言ってくれるな、女のくせに。』

『はっはっは!!!そうだぞ!その意気だ!どのくらいかかるか見ものだな!』


ギルデロイからの敵意のような視線とお師匠様の面白いものをみる視線

どちらも受けてたってやる、と私は私を奮い立たせた




ちなみに今に至るまで1度も勝てた試しはなく…

まぁ当たり前だよね!ギルデロイが6年かけたものをたった数週間で習得できるはずない!


頑張らねば…!

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