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1-6

転生した事実に気づいてから早くも1ヶ月が過ぎた

この1ヶ月何をしていたというと、


「きたなマリア!今日もバリバリやるぞ!」


この底抜けに明るい御仁、ジルバード・クラウザー様と


「遅かったな、マリア。早くはじめよう。」


堅物そうなお方、ギルデロイ・クラウザー様と一緒に剣術の稽古をしていました


ジルバード様は騎士団長のサイファー・クラウザー様のお父上であり、ギルデロイ・クラウザー様のお祖父さまであります


実は丁度1ヶ月前のあの日、たまたま帰ってきていたお父様とお話しする機会があったのです


緊張した面持ちで書斎のドアをたたく


『失礼します、お父様。』

『…マリアか、体調はどうだ?』


書類の手を止め私に向き合ってくれるお父様の容姿は私に似ている、いや、私がお父様に似ているのか


『もう大丈夫です、ご心配おかけしました。明日からまた励んでいきたいと思います。』

『程々にな、まだ身体が出来ていないのに無理をする必要もない。』

『えぇ、ですからひとつご提案が…』


私が話し終えるとお父様は難しい顔をしてメガネを外す


『ほう、剣術の稽古をしたいと。

なかなか理にかなっているが…』

『悪い提案ではないでしょう?

私は所詮次女、家督を次ぐのは長男であるカイル、優秀な姉上なら婚約者探しなど必要ないくらい引く手数多でこの家は安泰。

ならば私はこの家を守れるよう、姉上をカイルを手助け出来るよう強くなりたいのです。』


カイルは家の3番目にして長男、カイル・ムーア・アルメニアのこと

私の4つ下の弟で姉によく似た可愛い容姿のヤンチャな子


『……それがどれだけ大変か分かっているのか?己の手を汚すことになるぞ。』

『そのようなこと百も承知です、それに私は特殊属性持ち、強くなる可能性は姉弟の誰よりもありますわ。』


お父様の眼を見つめ懇願する

すると、お父様は諦めたように溜め息をつき言う


『…ならば、貫き通しなさい。

マリアの意志を、私も手助けしよう。』

『ありがとうございます、お父様。』


そのおかげでお父様のツテを使い、ジルバード様に剣術を習うことが出来た

始めた当初は重く感じていた鈍の剣も少しずつ思うように動かせられるようになってきた


まさか攻略対象のギルデロイ・クラウザーとこんなに早く接触出来るとは思ってなかったけどね



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