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第2話 チュートリアル

 真っ白な光景が無くなると、そこには雄大な平原が広がっていた。


 ・・・凄い




 この光景は想像をはるかに超えてる。

 公式の映像の何倍もいい。だって公式のは2015年ぐらいのCGよりちょっといいぐらいだったのに、この光景は現実のをもっとよくした感じって、俺の表現力不足で全然伝わらんな。まあ、凄いって事だな。

 でも、風とか吹いてないから、リソースを映像に持ってったって感じかな。



「ではこれからチュートリアルに移ろうと思います。これは受けないこともできますが・・・はい、受けるということなので続けます。この場所はインスタンスマップと呼ばれ、あなたとわたし以外のプレイヤーは存在していません。この草原は最初の街、ファレスト付近に存在するファレスト草原をもとに作られています。」


 今いいところだったのに、この光景に可愛い声って・・・・・・結構いいかも。


 ううっん、最初のうちからこの光景を見ることができるんだな。で、このマップはチュートリアル用のマップと・・・事前登録で10万も超えてるのにこの精度のマップをチュートリアルする人数分作るってやばくね!


 まあいいや、お話どうぞ。



「あなたにはこれから、モンスターと戦ってもらいます。」



 うん、そうだろうね。こちらを睨んでいる赤いウサギが目の前にいるもん。リアル過ぎて怖い。さっきの雄大な景色もこいつが視界に入って地獄と化したからな。



「それは変化種のレッドラビットです。では始めてください。」



 すると、レッドラビットがアイの音声がなくなると同時に襲ってきた。



 それを俺はギリギリの所で身体を曲げて避けた。



 ・・・・・・は? え、何? 今からスタート?

 それは鬼畜すぎるだろ。今の攻撃、アイのアナウンス中にもうさぎ見ていたから回避できたけど、普通よけれんだろ。



「この攻撃を回避できるとは凄いですね。そう言えば、伝え忘れていましたが、あなたの視界の左側にあるゲージの緑がHP、青がMPです。ポーチには7等級ポーションが3個入っています。ではがんがってください。」



 要件はそれだけか! なんかイライラしてきたな。

 でもまずは状況確認だ。目の前にレッドラビット、HP10でゲージ満タンに、0のMP。

 ・・・・・・は? どっちもすくないし、MPに至っては0ってなめてんだろ。

 ヤバい、このゲームまじで鬼畜かも知んない。

 まあいい、装備は腰にある片手剣だけか。ポーチを探ると、瓶が3個ある感触、これがポーションだな。



 よし、うさぎだけなら大丈夫だな。さっきの攻撃はうさぎにしては速いっていうか5メートルぐらいの距離をひとっ飛びはちょっとおかしいけど、直線だから反応できる。やるぞ!



 ウサギが攻撃してきた。

 うん、最初と同じで直線だ、避けれる。そして、避けた直後に攻撃っと。

 おお、ダメージの表現は赤い線か。これならグロクナイナって流血の表現あるのか、ポリゴンだから大丈夫だけど見た目リアルなのに血がポリゴンは違和感ありすぎだな。

 そしてHPが三分の一減ったな。結構斬ったつもりだけど、これは防御力の差かな。あれ? 今も徐々にだがHPが下がってる。流血は継続ダメージの表現か。



 うさぎが体勢を直して襲ってきた。今度は攻撃を受けてみるか。

 ドン!!!

 俺の体は1、2メートル吹っ飛ばされ、7のダメージを受けた。


 ・・・うん、予想はしてたけどダメージ量ハンパじゃないな。準備してたのに簡単に吹っ飛ばされるし。うさぎの攻撃二回で死ぬってどうよ? このうさぎの強さがどのくらいかわからんし。

 痛みはあまりないから痛覚制限されてるかな。でも、軽いデコピンぐらいの感じがするから腕切断とかは普通に痛いだろうな。彫刻刀で指抉るぐらいかな。・・・自分で言ったけど結構怖いな。



 俺が体勢を整える前にうさぎが追撃してきたが、それを横に転がって回避し、次はさっきの攻撃よりも深く斬ると、レッドラビットのHPゲージがゼロになった。

 おお、与えられるダメージの基準はあたるだけじゃなく、どのくらい深く怪我を合わせるか、か。だったら首チョンパとかだと即死になるのかな。

 あれ?ということはさっきのうさぎの攻撃まともに食らったら一発で終わってたということか?・・・・・・う、うーん。奥が深い。


 すると、倒れたレッドラビットが光の粒に拡散して消えた。え?素材は?



「倒したモンスターの素材は自動でウインドウのストレージ内に保管されます。このストレージはアイテムの個数100個を超えると容量オーバーで外に出されてしまいますが、専用の収納アイテムを持っていますと、そこに収納されます。この容量はスキル以外では上げれません。」



 ならよかったな。これでうさぎの解体しろとかだと流石にキツかったな。そういえば、ストレージってどうやって見るんだ?

 


「ストレージは、ウインドウの中にあります。そして、ウインドウは口か頭のなかでオープンというと開きます。」



 じゃあ頭のなかで「オープン」

 おお、目の前に出てきたな。スターテス、スキル、イクイックメントって多分装備のことだよな。次はストレージ、これだな。

 押すと中身が表示された。中身はレッドラビットの皮1つ、爪3つ、牙が2つ。

 うーむ、これでストレージの6個を取ったのか。これだとすぐに溜まるな。



 ついでに他のも見よう、ステータスには名前にレベルにパラメータがあり(1レベはまだどれもゼロな)、スキルは片手剣、生命力、魔力があり、熟練度が片手剣が10、生命力が6、魔力が3だった。あっ片手剣のアートが選択可能になってる。三連斬りと突進斬りとタメ斬りだ。三連斬りだな。

 熟練度の成長条件は分からんな。アイはそのスキルに関係する行動をすると上がるって言ってたから、片手剣が上がるのは分かるけど、あとはわからんな。

 多分、生命力はさっきの戦闘で体力を消費したで、魔力はうーん、たおしたモンスターから魔力を吸収したとかか?

 まあここら辺は廃人たちが検証するだろうし、後でスレを見とけばわかるだろ。


 装備は頭なし、体布の服、腰布のズボン、足革の靴、腕無し、手無し、武器鉄の剣アクセサリー無しとあった。

 鉄の剣に触ると詳細が書いてあって、

 名前 鉄の剣

 価値 2

 説明 どこの店でも売ってある普通の剣


 だそうだ。後はオプションにログアウトと書いてあった。



「確認は終えましたか。では最初の街に移りたいと思います。これで私からの解説は以上です。

 最後にご忠告をさせていただきますが、まず、周囲を見ると、1番大きな建物が見えますのでそちらに足を運んでみてください。そこには冒険者ギルドと生産ギルドが併設してますので、お金を稼ぐには1番手っ取り早いです。

 次にログアウトをするには安全エリア、街中やフィールドにある休息エリアなどでしてください。そうしないと、10分ごとにHPの1割が無くなり、100分でHPの全損をし、最後に訪れた街の教会に移動し、デスペナルティ、経験値リセットにストレージの半分、お金を全損します。お気をつけください。

 ログアウト後はアバターがゲーム内に残ることはないのでご安心を。再ログインの場所は最後にログアウトした場所になります。

 デスペナルティーはレベルが3下がります。下がったパラメータはレベルが上がると前に振り分けたパラメータに自動で振り分けられます。

 では、転移してもらう最初の街を選んでもらいます。再選択はできませんので慎重にお選び下さい。そして、それぞれの街には簡単には移動はできません。転移できる街は大平原の真ん中にあるファレストに文化の発展したグレスト、自然豊かなネイチャーです。」



 うわ、どこにしようかな。ファレストはこのチュートリアルの場所だよな。で、グレストは西洋の城下町みたいな感じで、ネイチャーは多分森のど真ん中だな。

 だったら移動も楽そうで人の裏とかなさそうなファレストにしますか。



「私はファレストにします。」



「分かりました。では、転移場所をファレストに設定します。では良い冒険を」



 そうしてまた視界には真っ白な光景に包まれた。

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