女子高生から謎メッセージ
人物紹介
豪徳寺高志:俺。24歳。普通のリーマン。俺様な。
豪徳寺瑞穂:20歳、171cmでスポーツが得意な妹。
豪徳寺初穂:150cmと小柄だがローキックが重いJK。
女子高生様:何故か俺の背後がお気に入りらしい。金曜日の妖精。
いつからだろう、
俺の中で金曜日は女子高生の日となったのは。
電車に乗ると金曜日はなぜか、清楚系女子高生が俺の真後ろに張り付くように乗り込んでくるのだ。
今日も女子高生様が俺の後ろに張り付いてきた。
うーん、一週間で最大の楽しみタイムだ。
デカい妹の瑞穂が苦い顔で俺を見ている。
「兄さん、顔がだらしないよ。」
チビ妹の初穂もジト目である。
「お兄ちゃん、顔が間抜けだよ。」
ふっふっふ。
好きにほえやがれ妹どもよ。
女子高生様とのふれあいタイム中は、貴様らの声など聞こえないな。
すると早速女子高生様のスマホが俺の背中に当たった。
イエス!
おっさんが同じことをやったら殺すが、女子高生様ならお金を払ってでもやって欲しいな。
俺の背中に当たるスマホの角がスーと動く感触がした。
俺はその感触に集中する。
文字を書いているのか?
「ち」
「ん」
「ち」
おいおい、何を書いているんだ!
興奮してきた。
「ろ」
「り」
「ん」
博打かよ!江戸時代かよ!
(注:「ちんちろりん」とは二つのサイコロを使って「丁」「半」を当てる博打)
しかし、面白かったからいいか。
すると俺の背中に、次の文字を書きだした。
「マ」
「ン」
おおお!エロワードの予感!
「ゴ」
「-」
マンゴーかよ!
でもコに濁音が追加されるまではモロワードだったから、ちょっと焦ったぜ。
また書き始める
「マ」
「ン」
を、またチャレンジしてきたな!
こんどこそアレか?
「ダ」
「ム」
古いよ!うーん、マンダムかよ!
しかし何だろう。
すごく楽しい。
俺の前に居る妹の初穂が不審者を見る目で俺を見ていた。
「お兄ちゃん、さっきからなにビクッ、ビクッってしてるの?恥ずかしいんだけど。」
「うるせー。男には逃げられない戦いがあるんだ!。」
そこで
電車がガタンと揺れた。
「キャッ!」
後ろの女子高生様がバランスを崩す。
と、同時に、
スマホが俺のお尻に刺さった。
「ひっ!」
しまった思わず声が出てしまった。
っていうか、なんで俺の尻にスマホが刺さったんだ?
ガタンてこなかったら、何をするつもりだったんだろうか。
まあご褒美だったから良いけど。
あいかわらず謎の女子高生様だ。
乗り換えの時、俺より先に降りた女子高生様は、また半分振り返って目で
『はやく追いかけてきてよ。さあ早く。』
と語りかけてきた。
おっしゃ、お兄さん追いかけちゃうぞー。
と思ったら、
左右から妹達に腕をガッツリロックされた。
「兄さん、また女の子追いかけようとして!それは犯罪だって言ったよね!」
「お兄ちゃん!玲奈さんという者がありながら!反省しなさい!」
また妹に連行されてしまった。
恥ずかしいい。
うぐぐぐ。