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スマホは人を突く道具

豪徳寺高志24歳。

俺には妹が二人いる。


瑞穂20歳、初穂17歳。


瑞穂は背もでかくて筋肉質な女子大生。

髪型はショートカットなので男に見える、がはははは。


グハッ!

「今男みたいって思ったでしょ。。。。殴るよ。」

殴ってから忠告するな。こいつは…勘が良くて良いパンチを持っている。

なぜ俺が男みたいだと考えているのが分かったのだろうか。

恐ろしい奴である。


初穂は小柄な女子高生。

昔は可愛かったのに今はアホっぽい格好をしているのである。

髪を脱色しているけどギャルになりきれない半端者。

ギャルっぽい普通の女子高生だな。

中学生までは三つ編みと眼鏡の素朴な子で可愛かったのに。

高校でアホっぽくなりやがって。


グフッ!

「いまアホッって思ったでしょ。分かるんだからね。」

そして…勘が鋭く良いキックを持ている。


なぜアホとか思っているのがバレたのだ。

解せぬ。



何の因果か、俺の会社は妹達の学校と方向が一緒なので、毎朝一緒に電車にのる。


今日も一緒に電車に乗った。

するとこの二人はグイグイとスマホで俺を圧迫する。


背の高い瑞穂は、俺の鎖骨を的確に狙ってきやがる。

初穂はアバラの一番下の奴を押し込みやがる。


俺「ゴリゴリ痛ええよ!」

瑞穂「我慢してよ。兄さんなんだから。」

初穂「そうだよ。お兄ちゃん以外の人にスマホを押し付けたら迷惑になっちゃうから我慢してよ。」


俺「そ、そうか。じゃあしょうがないか。」


ゴリゴリ

 ゴリゴリ


俺「やっぱり痛いぞぼけ。柔らかいところに当てろ!」


瑞穂は無言で俺の首に押し付けてきた。

初穂は俺自慢の腹筋にスマホを移動。


これで安心。

素直で可愛い奴らである。



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